看護師の休みが多い病院、つまり年間休日数が多い病院はどこだと思いますか?
病院で働く看護師は激務なので、休みが少ないことが普通ですよね。
年間休日が110日以下という人も多いのではないでしょうか?
でも、年間休日が120日以上ある病院もありますし、130日以上ある病院もあるんです!
できるだけ休みが多い病院で働かないと、損をすることになります。
だって、年間休日が105日の職場と130日の職場。
1年間で25日間も休日数が違うことになるんですから!
看護師の休みが多い病院や休みが多いと感じるポイントなどを解説していきます。
目次
看護師の休みが多い病院は年間休日125日以上が基本!
看護師の休みが多い病院とは、どんなところなのか?
まずは基本を押さえておきましょう。
看護師の年間休日数を決める3つの要素
看護師の年間休日数は、病院によって大きく異なりますが、大体110~115日が平均だと思います。
看護師の休日数を決める要素は、次の3つがあります。
- 4週〇休
- 祝日はカウントされるのか
- 年末年始休暇と夏季休暇の有無
看護師の仕事はシフト制なので、「4週8休」のような休日の決め方をされていることが多いです。
ちなみに4週8休だと年間休日数は108日、4週7休だと91日、4週6休だと78日となります。
時々、4週9休の職場もありますね。
4週9休だと年間休日は117日になります。
次に祝日です。
祝日は休みか、もしくは代休があるのかは病院によって違います。
1年間の祝日数は約15日(土曜日に重なる回数で前後する)となります。
祝日が休みかどうかで、年間休日は15日間も変わってきます。
最後に年末年始休暇と夏季休暇です。
年末年始休暇は3~5日間はあるところが多いですが、夏季休暇は5~6日あるところもあるのに、全くないところもあります。
看護師の休みが多い病院は年間休日125日以上!
看護師の休みが多い病院は、どういった病院なのでしょうか?
休みが多い病院の年間休日数の目安は、年間休日125日以上です。
4週8休で祝日がお休み、さらに年末年始休暇が5~6日あると、年間休日は125日以上)、夏季休暇の日数が多い病院では年間休日は130日以上あることなります。
では、年間休日数が125日以上ある病院はどこでしょうか?
大学病院や国立病院機構、公立病院など、いわゆる大病院は年間休日数が125日以上あるところが多いです。
私立大学病院の中には、年間休日数が130日以上あるところも珍しくありません。
最近は、中小病院の中にも年間休日数が125日以上あるところがチラホラ出てきています。
クリニックも休みが多いので、年間休日は125日以上あるところが多いです。
休みが多い病院の具体例
休みが多い病院は本当に存在するのかどうかを、具体的な病院を例に挙げて確認していきましょう。
下記の病院の年間休日数はおおよそのものになります。
日曜日と祝日が重なった場合は、実際の休日数は下記の休日数よりも少なくなることがあります。
また、病院によっては祝日に勤務した場合は代休ではなく、休日給が付与されるケースもあります。
<休みが多い大学病院>
- 昭和大学病院(東京):年間休日132日(4週8休+祝日+年末年始休暇6日+創立記念日+夏季休暇6日)
- 慶應義塾大学病院(東京):年間休日137日(4週8休+祝日+年末年始休暇6日+開港記念日+福沢先生誕生記念日+季節特別休暇9日)
<休みが多い国立病院機構・公立病院>
- 国立病院機構の全病院:年間休日129日(4週8休+祝日+年末年始6日+リフレッシュ休暇3日)
- 静岡県立病院機構:年間休日131日(日曜・土曜+祝日+年末年始6日+夏季休暇5日)
- 公立昭和病院(東京):年間休日127日(週休+祝日+夏季・年末年始休暇)
<休みが多い中小病院>
- 新生会第一病院(愛知):年間休日126日(完全週休2日+夏季休暇3日+冬期休暇5日)
- 南港病院(大阪):年間休日127日(月公休10日(5月12月は12日)+リフレッシュ休暇3日)
<休みが多いクリニック>
- 東京CRクリニック(東京):年間休日128日(土日祝日+年末年始+夏季休暇)
- とみよし皮膚科クリニック(愛知):年間休日146日(日曜祝日+年末年始+夏季休暇+その他)
このように休みが多い病院は確かに存在します。
上記の年間休日数には有給消化日数は含まれていません。
有給消化日数を加えると、実際の休みはさらに多くなります。
年間休日数132日の私の体験談
私が働いていた大学病院は4週8休+祝日分(代休)+年末年始休暇5日間+夏季休暇6日間+創立記念日1日だったので、年間休日は132日間もありました。
132日間ということは、1年の3分の1以上になりますよね。
年間休日が132日あると、長期休暇を取るのも簡単です。
2週間の夏休みを取った先輩もいました。
私は、1年間で1週間の連休を2回取って、2回海外旅行に行ったこともあります。
海外旅行に2回!?
はい。
私の職場ではそういう看護師は多かったですよ。
年間休日が110日以下の病院で働いている看護師さんにとっては、海外旅行なんてなかなか行けない、もしくは行っても2泊3日の弾丸ツアーのことも多いと思います。
でも、休みが多い病院で働けば、ゆっくり海外旅行に行くことも簡単なんです。
看護師が休みが多い病院ともっと感じるための条件はこの3つ!
看護師の休みが多い病院は、年間休日が125日以上ありますが、さらに
「この病院、本当に休みが多いじゃん!」
と感じることができる条件は次の3つがあります。
- 土日祝日が休みの病院の外来やクリニック
- 有給消化率が高い病院
- 2交替制の病院
この2つのどちらかの条件を満たせば、
「休みが多い病院だな」
と感じることができるのです。
どちらを優先するかはあなたの価値観次第です。
価値観に合う方を選んでくださいね。
土日祝日が休みの病院の外来やクリニック
病院の外来の診療時間は、次の3パターンに分かれます。
- 土日祝日は全部休診
- 土曜は午前のみ診療、もしくは隔週で診療
- 土曜日も終日診療
外来で働きたい人が狙うべきは、もちろん土日祝日は全部休診の病院です。
土日祝日が全部休診だと、カレンダー通りの休みになります。
これはクリニックにも当てはまりますね。
土日祝日がお休みなら、家族や恋人、友達との予定が合いやすいので、プライベートが充実します。
プライベートが充実すれば、休みの満足度が高くなりますので、実際の年間休日よりも休日数を多く感じることができます。
ちなみに、外来やクリニックだと年末年始もしっかり休めますよ。
他の人と予定を合わせることを重視したい人は、年間休日125日以上で土日祝日は全部休診の病院の外来、またはクリニックで働くと良いでしょう。
有給消化率が高い病院
とにかく休日が欲しい、もしくは長期休暇を取りたいという人は、年間休日は125日以上ある病院の中から、有給消化率が高い病院を選びましょう。
有給は初年度は10日、次年度からは20日付くところが多いですね。
もし、有給消化率が80%だったら、初年度は8日、次年度は16日も好きな時に休めることになります。
年間休日が125日ある病院で、有給消化率が80%だったら、初年度は1年間に133日、2年目以降は141日も休めます。
休みが多い病院といえば、国公立病院や大学病院ですが、これらの大病院は有給消化率は低いです。
それに対し、中小規模の病院は有給消化率が高いところも比較的多いです。
そして、中小規模の病院の中には年間休日が125日以上あるところが少しずつ増えてきています。
だから、狙うべきは大病院ではなく中小規模の病院!
中小規模の病院のなかから、年間休日が125日以上あって、有給消化率が高いところを探して転職しましょう。
有給消化に関する私の体験談
先ほども少しお話しましたが、私は大学病院で働いていました。
その時の年間休日は132日。
ただ、有給は全く使えませんでした。
「有給を消化する」という考えすらありませんでした。
その後、療養型病院に転職してビックリ!
みんな有給をバンバン使っているんですから。
その療養型病院は年間休日が122日だったので、比較的休みが多い病院だったのですが、有給もガンガン使えたので、大学病院時代よりも休みが多いと感じました。
2交替制の病院
看護師が休みの多い病院で働くなら、勤務体制もチェックしましょう。
休みの多さと勤務体制は、あまり関係がないように思えるかもしれません。
でも、深い関係があるんです。
なぜなら、2交替だと3交替制よりも休日が多く感じるからです。
2交替だと休日が多い?
そうなんです。
2交替制だと夜勤明けの日は10時ごろには病院を出ることができます。
そして、その日1日は完全オフですよね。
だから、夜勤明け=休みという感覚になることができます。
しかも、夜勤明けの翌日は本当の休日になることが多いです。
つまり、「夜勤明け+休日」というシフトは、実質2連休のようなものになるのです。
休日のクオリティが高くなるとも言えますね。
一方で、3交替制だと準夜勤をやって休日となることが多いです。
日勤+休日よりも準夜+休日の方が、自由時間は8時間も少なくなります。
なんか損した気分になりますよね。
だから、休みが多い病院で働きたいなら、2交替制を選んだほうが良いのです。
ただ、長時間勤務が嫌で、2交替で働くと体調が悪くなるという看護師さんもいますよね。
その場合は無理に2交替制を選ぶよりも、年間休日が多くて有給休暇が高い3交替制を選んだほうが良いですよ!
2交替制の私の体験談
私は救命救急センター時代、夜勤は月6~7回ありました。
救命救急センターは、病棟よりも夜勤が多いんです。
そして、月の休日は10~11日。
だから、すごく休みが多いと感じましたね。
月の半分以上は休みの感覚でした。
もちろん、夜勤明けは疲れているんですけど、病院を一歩出ると元気が湧いてくるタイプだったので(笑)、夜勤明けで遊びに行くこともしばしば。
3交替制で働いている友達が、
「休み少ないし、準夜終わりで休日って休んだ気がしない」
とか
「看護師の仕事って、なんでこんなに休み少ないんだろう?」
と愚痴っているのを聞いていても、
「え?そうなの?私は休みが多いと思ってるけど。三交替って大変なのかも」
と心の中で思っていました。
看護師が休みの多い病院で働く時の3つの注意点
看護師の休みが多くても、休みが多いと感じない病院、休んだ気がしないと感じる病院もあります。
その病院は次の3つのどちらかに当てはまっていることが多いです。
オンコールがある部署
が125日以上ある病院でも、手術室や内視鏡室などオンコールがある部署に配属になると、休みは少なく感じます。
休みの日にオンコール当番になると、休みではあるものの、仕事モードでいなければいけません。
休日だからって遠出することもできないし、お酒を飲むこともできません。
いつでも、携帯電話に出られる用意をして、いつでも出動できるようにしておく必要があるのです。
それでは、いくら名目上は「休日」でも、休んだ気にはなりません。
年間休日が120日以上あっても、そのうちオンコールが20%、つまり24日間あったとしたら、完全なる休みは96日間しかないことになるんです。
96日は休みが少ない!
ですよね。
連休がない病院
連休がない病院も、いくら年間休日数が多くても、休んだ気にはなりません。
連休が取りにくい病院ってありますよね。
病院の風習的に連休を取ってはいけないような雰囲気のところ。
連休が取れなければ、ゆっくり休んでリフレッシュできません。
海外旅行に行ったりすることもできません。
だから、休んだ気にならないのです。
外来やクリニックは連休がないことがあるので注意が必要です。
先ほど言ったように、クリニックは休みが多いところが少なくありません。
でも、連休がないところが多いんです。
先ほども少し触れましたが、土曜日に診療をしている外来やクリニックは危険です。
土曜日に診療している外来やクリニックだと、看護師の休みも平日1日+日曜祝日になりますので、連休はないんです。
もちろん、夏季休暇や年末年始休暇、ゴールデンウィークは連休がありますが、それ以外は連休がないので、休んだ気にならない人も多いです。
連休が取れない私の体験談
大学病院を辞めた後に、少しの間非常勤で働いていた個人病院は連休が取りにくいところでした。
3連休を取ると、ちょっと睨まれる。
4連休は年に1回取れるか取れないか。
私だけでなく、ほかの常勤の看護師さんも同じような感じでしたね。
年間休日は決して少なくなかったんですよ。
120日はありましたから。
でも、連休は取れないんです。
連休がないと、「休日を楽しむ」というよりも、「仕事で疲れた体を休めるための休日」という意味合いが強くなるので、リフレッシュできませんでした。
休日は寝るだけでしたね。
大学病院時代の年間休日132日、年に2回の7連休からの落差が大きくてすぐに辞めてしまいました。
半日出勤がある病院
これに関しても、先ほど少し触れていますが、病院の中には、外来は土曜日は午前だけ診療して、午後は休診としているところがあります。
そのような病院の外来で働いていると、半日出勤・半日休みということになります。
いくら午後はお休みでも、午前は病院に行って働いているのですから、何となく休んだ気になりませんよね。
「明日は何もすることがない!アラームかけずに好きなだけ寝よう!」
という気持ちと、
「明日は午後はお休みだけど、午前は働くから、いつも通りに起きなくちゃ」
という気持ちでは、全然違ってきますよね。
だから、半日勤務がある病院は、いくら休みが多くても休んだ気がしない可能性があるのです。
看護師が休みの多い病院で働きたいなら転職サイトを使おう
看護師の休みが多い病院についてをまとめました。
看護師は体力的にも精神的にもハードですから、年間休日は多いほうが良いですが、ただ公休の年間休日数を見るだけでなく、土日祝日はお休みかや有給消化率はどうか、2交替制か3交替制かなどをきちんと調べるようにしましょう。
休みが多い病院で働きたい看護師さんは、転職サイトを使うと良いですよ。
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