「総合病院からクリニックに転職したいけれど、やっていけるかなぁ?」
「総合病院の病棟とクリニックはどんな違いがあるの?」
結婚や出産を機に、総合病院の病棟からクリニックに転職をしようと思っている人は多いと思います。
いくら総合病院ではバリバリ働いていたといっても、クリニックに転職してやっていけるのか不安ですよね。
総合病院とクリニックの違いをきちんと理解しておかないと、
「クリニックってこんな感じなの?思っていたのと全然違う」
「クリニックに転職なんてしなければ良かった」
と後悔することになりかねません。
後悔しない転職をするためにも、総合病院からクリニックに転職して良かったと思うためにも、総合病院とクリニックの違いを一緒に比較していきましょう。
目次
看護師が総合病院からクリニックに転職するなら職場の違いを知っておこう
看護師が総合病院からクリニックに転職するなら、まずは総合病院の病棟とクリニックの違いを知っておきましょう。
この2つの職場の違いを比較しておくと、クリニックを正しく具体的にイメージすることができますよ。
もし、総合病院の外来とクリニックの違いを知りたいなら、「看護師がクリニックから総合病院外来へ転職?2つの違いを徹底比較!」を参考にしてくださいね。
仕事内容
ここでは、総合病院の病棟にあってクリニックにないもの、クリニックにあって総合病院にないものにフォーカスして、仕事内容を説明します。
- 総合病院の病棟:人工呼吸器などの高度な医療機器の取り扱い、全身管理、看護記録の記入、経管栄養、食事介助、各部署への申し送り等
- クリニック:レントゲンのセッティング、心電図の操作、掃除、洗濯、物品の発注や補充等
総合病院からクリニックに転職した看護師が一番驚くことが、業務範囲の広さです。
1人で診療の介助、レントゲンのセッティング、伝票記入・チェック、処置、物品の滅菌、検査、洗濯、掃除、物品の発注などを行わなければいけません。
ただ、先輩看護師に教えてもらったり、「やることリスト」などのメモを作ってやるべきことを忘れないようにすれば、徐々に仕事に慣れますので大丈夫です。
病棟業務とは違って、基本的にルーティン業務ですので、慣れてしまえば楽に感じる人が多いですね。
やることは多いですが、病棟業務よりも専門性の低い仕事が多いので、気楽にできるという看護師さんもたくさんいます。
患者層
- 総合病院の病棟:重症患者やADLが低い患者が多い
- クリニック:軽症でADLは自立している患者が多い
医師
- 総合病院の病棟:雇われ医師なので基本的にはドライ。若い医師も多く、パワハラをするようなタイプは比較的少ない。
- クリニック:クリニックの権力を全部握っている俺様気質の医師が多い。
看護師
- 総合病院の病棟:スキルアップ志向が強く向上心がある看護師が多い
- クリニック:まったりゆるく働きたい看護師が多い
看護師の役割
- 総合病院の病棟:疾患の治療と入院生活を支障なく送るための援助
- クリニック:診察をスムーズに進めること
人間関係
患者との人間関係
- 総合病院の病棟:患者1人1人と信頼関係を築きながら看護をしていく
- クリニック:一期一会に近く、あっさりした関係性になるが、クレームが多い
職場内での人間関係
- 総合病院の病棟:人数が多いので、全員ととそこまで深くかかわることはない。看護師同士の人間関係でトラブルが起きやすい
- クリニック:院長との人間関係がすべて。アットホームだが、毎日同じメンバーで働くので、一度人間関係がこじれると地獄。1人でも嫌な人がいると地獄
給料
- 総合病院の病棟:夜勤手当もあるし、各種手当も充実しているので、給料は高め
- クリニック:夜勤手当なしで手当も最低限なので給料は安い
勤務体制
- 総合病院の病棟:夜勤ありの勤務が一般的。日勤のみで働けるのは稀
- クリニック:完全に日勤のみ。昼休みが長いと拘束時間は長くなる
福利厚生
- 総合病院の病棟:各種手当やボーナスが多め、寮や託児所、職員食堂など福利厚生は充実していることが多い
- クリニック:福利厚生は基本なし、もしくは最低限のみということろが多い。退職金がない場合もある
休日・休みの取りやすさ
- 総合病院の病棟:平日休みが多い。休みがとりやすいわけではないが、希望休は月2日程度なら取れる。日勤は5名以上で働くので、いきなり休んでも何とかなる
- クリニック:日曜祝日は確実に休み。年末年始の連休も取れる。看護師は1~2名で働くので、体調不良でも休めない。希望休は取りにくい。
看護師が総合病院からクリニックに転職するデメリット
看護師が総合病院からクリニックに転職するデメリットも見ておきましょう。
ここまで総合病院の病棟とクリニックの違いを見てきましたが、デメリットとメリットを確認しておくと、クリニックのイメージがより明確になると思います。
スキルアップは難しい
クリニックは総合病院よりも患者の重症度が低いので、看護スキルを磨くのは難しいです。
また、総合病院のように教育制度が整っていないので、スキルアップするためには、自ら進んで外部研修に積極的に参加しなければいけません。
給料は下がる
総合病院からクリニックに転職すると、給料は下がることが多いです。
総合病院病棟からクリニックに転職する場合は夜勤手当がなくなるので、もちろん給料は下がります。
総合病院外来からクリニックに転職する場合も、給料は下がるんです。
美容クリニックならともかく、それ以外の保険診療クリニックは手当が最低限しかなく、ボーナスも少なめ、もしくはボーナスなしというところが多く、総合病院の方がボーナスや各種手当が充実しているので、クリニックに転職すると給料は下がることが多いですね。
看護師が転職を総合病院からクリニックにするメリット
看護師が転職を総合病院からクリニックにするメリットを見ていきましょう。
完全に日勤のみ
これは、総合病院病棟からクリニックに転職する場合のみのメリットですが、クリニックに転職すると、完全に日勤のみになります。
総合病院の病棟で働くと、どうしても夜勤があります。
夜勤が嫌いな看護師さんは多いですよね。
「日勤のみは嬉しい!」
夜勤はありませんので、クリニックに転職すれば、規則正しい生活を送ることができます。
日曜祝日は確実に休み
クリニックに転職すると、日曜祝日は確実に休みになります。
今まで、総合病院の病棟勤務で、平日休みばかりで、友達や家族と休日が合わなかったという人は、クリニックに転職すれば、その悩みは解決します。
アットホームな雰囲気
クリニックに転職するメリットの3つ目は、アットホームな雰囲気であることです。
クリニックはよほど大きなクリニックでない限り、5~10名の人数で、毎日同じメンバーで働きますので、自然とアットホームで和やかな雰囲気になることが多いです。
ただ、1人でも意地悪な人がいると地獄ですので、注意が必要です。
特に、クリニックは院長のキャラクターは大切です。
重症患者がいない
クリニックは軽症患者しかいないので、精神的に余裕を持って働けます。
総合病院の病棟は重症患者が多く、気を抜くことができないことが多いですよね。
それに対して、クリニックはADLは自立しているし、日常生活を普通に遅れる患者ばかりなので、
「人の命に責任を持つなんて怖い…」
と思うことが少ないのです。
看護師が総合病院からクリニックに転職する時の4つのポイント
看護師が総合病院からクリニックに転職する時にチェックしておくべきポイントを4つご紹介します。
この4つのポイントを調べておかないと、クリニックに転職しても後悔することになるかもしれません。
院長のキャラクター
総合病院からクリニックに転職する看護師は、院長のキャラクターをチェックして下さい。
ここまで何度か触れていますが、クリニックに転職するなら、院長のキャラクターを調べておかないといけません。
クリニックへの転職が成功するかどうかは院長のキャラクター次第と言っても過言ではないのです。
温厚で優しい院長なら、穏やかな雰囲気のクリニックになります。
でも、俺様気質で偉そうに振舞うような院長なら、パワハラの嵐ですし、職場はピリピリして、とても働きにくくなるでしょう。
拘束時間と勤務終了時間
総合病院で働いている時は、日勤の休憩時間は60分(場合によっては45分)が当たり前でしたよね。
でも、クリニックでは、昼休みが13~16時と3時間くらいあることが珍しくありません。
総合病院出身だと、まさか昼休みが3時間あるなんて思いませんよね。
昼休みはいったん家に帰れたり、買い物に出られることもありますが、それでも拘束時間が長いのは嫌ですよね。
また、昼休みが長いと、勤務終了時間が遅くなり、19~20時になることもあります。
その場合、子育て中のママ看護師は、保育園や学童保育のお迎えに間に合いません。
日勤のみと言えども、拘束時間と勤務終了時間は確認しておきましょう。
残業時間も調べておくと安心です。
休みの取りやすさ
総合病院からクリニックに転職する人は、既婚や子持ちの看護師さんが多いと思います。
そうすると、家族の時間は大切ですよね。
クリニックは日曜祝日はお休みですが、連休が取れなかったり、有給が取れなかったりすることもあります。
そうすると、子どもの学校行事に参加できなかったり、家族旅行に行けないこともあります。
子どもが急病の時にも休めないかもしれません。
だから、総合病院からクリニックに転職するなら、休みの取りやすさを確認しておく必要があります。
退職金の有無
総合病院からクリニックに転職する人は、退職金の有無も確認してください。
総合病院では、退職金があるのが普通ですよね。
でも、クリニックは違うんです。
福利厚生は最低限しかないことも多いので、退職金がないことも珍しくないのです。
転職時は退職金はあまり気にしない人、退職金はもらえて当たり前と思っている人も多いと思います。
でも、今から10年20年と頑張ってそのクリニックで働いて、定年退職の時になったら、
え?退職金なし!?
と気づいたら最悪ですよね。
老後の計画も一気に崩れます。
だから、総合病院からクリニックに転職するなら、退職金の有無をチェックすべきなのです。
看護師が総合病院からクリニックに転職するなら転職サイトを利用しよう!
看護師が総合病院からクリニックに転職するなら、転職サイトを利用しましょう。
転職サイトを利用すれば、総合病院からクリニックへの転職を成功させることができます。
転職コンサルタントは、クリニックを訪問して院長と直接会っていることが多いので、院長のキャラクターを把握しています。
そのほか、拘束時間や勤務終了時間、残業時間、休みのとりやすさ、退職金の有無も調べてくれるんです。
転職サイトを使えば、求人に応募する前に、そのクリニックがどんな職場なのかを知ることができるので、納得した状態で転職することができます。
つまり、転職サイトを使って総合病院からクリニックに転職すれば、
「クリニックに転職して良かった!」
と思うことができるんです!
転職サイトは完全無料で利用できますから、まずは気軽に登録してみましょう。