看護師が働きやすい病院とはどのような病院でしょうか?どうせ働くなら、働きやすい病院で働きたいですよね。
日本看護協会の「2021(令和3)年度ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書」の中の「就職の際に重視する条件」から、看護師が働きやすい病院の理由をランキング形式でまとめました。
これを読めば簡単に、そして確実に働きやすい病院を探すことができますよ!
目次
看護師が働きやすい病院の条件ランキングを大発表!
看護師が働きやすい病院の条件ランキングトップ9をご紹介します。
- 1位=勤務時間(17.2%)
- 2位=給料(13.9%)
- 3位=看護内容(12.1)
- 4位=通勤時間(11.5%)
- 5位=休暇(7.8%)
- 6位=子育てと仕事の両立支援(4.2%)
- 7位=キャリアアップ支援(1.4%)
- 8位=宿舎・寮(0.5%)
- 9位=保育施設(0.4%)
これが看護師が就職の際に重視する条件トップ9です。
これを「働きやすい病院の条件」に変換してみると、次のようになります。
- 1位=勤務時間が希望に合っている
- 2位=仕事に見合った給与額である
- 3位=看護内容が希望に合っている
- 4位=通勤時間が短い
- 5位=休暇が多い
- 6位=子育てと仕事の両立支援が手厚い
- 7位=キャリアアップ支援が手厚い
- 8位=宿舎・寮がある
- 9位=保育施設を利用できる
これが看護師の働きやすい病院の条件です。
この9個の条件について詳しく説明していきます。
1位 勤務時間が希望に合っている
看護師が働きやすい病院の条件の第1位は、勤務時間が希望に合っていることです。
看護師の職場は交替制のところが多いですが、既婚者や健康・体力面で不安がある人は日勤のみで働きたいですよね。
また、夜勤に入る場合でも、2交替か3交替か、ロング日勤はあるかなどは看護師が無理なく働く上で重要なポイントになります。
勤務時間が希望に合っていなければ、私生活に無理が生じてきます。
だから、看護師が「この病院は働きやすい病院だな」と思うためには、勤務時間が希望に合っているかどうかが重要になるのです。
2位 仕事に見合った給与額である
看護師が働きやすいと思う病院の条件の第2位は、仕事に見合った給与額であることです。
あなたは何のために看護師の仕事をしているのですか?
それは「お金を稼ぐため」ですよね。
看護師の仕事が好きだといっても、無償のボランティアでやってくれと言われたら、それは無理!
仕事として働く以上、給料額にこだわるのは当然のことです。
「この仕事内容でこの給料なら、まあいいか」と思えるかどうかは、非常に重要です。
忙しくて大変な仕事なら、それに見合った給料が欲しいと思うのは当たり前。
少しくらい忙しくても、少しくらい理不尽なことがあっても、給料が高ければ我慢することができます。
だから、仕事に見合った給与額の病院なら「働きやすい病院」と思えるのです。
3位 看護内容が希望に合っている
看護師が働きやすい病院だと思う条件の第3位は、看護内容が希望に合っていることです。
慢性期希望なのに急性期に配属になったら?
内科病棟希望なのに手術室配属になったら?
ICU希望なのに透析室配属になったら?
看護内容・仕事内容が希望とは違うと、「こんなはずじゃなかったのに」と思ってしまいます。
看護内容が希望に合っていれば、仕事をする中で楽しみを見つけることができますし、やりがいを感じながら働けます。
だから、看護内容が希望に合っているかどうかは大切なんです。
4位 通勤時間が短い
通勤時間が短いと、看護師は働きやすい病院と感じることができます。
通勤時間が短ければ、それだけプライベートの時間を確保することができます。
自宅から近かったり、駅チカや車通勤OKなど通勤手段が楽だと、キツイ勤務の日でもすぐに帰宅できます。
また、天気が悪い日、極寒・酷暑の日でも通勤のストレスは少なくて済みますよね。
5位 休暇が多い
看護師が働きやすい病院だと思う条件の第5位は、休暇が多い病院です。
日本看護協会の「2022年 病院看護・助産実態調査 報告書」によると、病院勤務の看護師の平均年間休日数は116.8日です。
しかし、病院の中には年間休日数が110日未満のところはたくさんあります。
その一方、130日以上の休日を確保している病院もあります。
休暇が多ければ、それだけプライベート重視で働けますよね。
また、休日数が多いかどうかだけではなく、連休は取れるのか、夏休みなどの長期連休はどうか、有給休暇は使えるのかなども大切なポイントになります。
6位 子育てと仕事の両立支援が手厚い
看護師が働きやすい病院だと思う条件には、子育てと仕事の両立のための支援が手厚いことも挙げられます。
これは、主にママナースが重視する条件ですね。
また、将来的に出産しても仕事を続けたいと思っている看護師さんも重視すべき条件になるでしょう。
子育てしながら看護師の仕事を続けるのは至難の業です。
だから、子育てと仕事の両立に理解があり、支援が手厚い病院は「働きやすい病院だ」と感じるんですね。
7位 キャリアアップ支援が手厚い
看護師が働きやすい病院と感じる条件の第7位は、キャリアアップ支援が手厚いことです。
看護師として働き続けるなら、キャリアアップしていく必要があります。
- 認定看護師
- 専門看護師
- 診療看護師(NP)
- 特定行為研修修了
- 認定看護管理者
その他、専門分野での学会認定資格などがいろいろたくさんあります。
でも、キャリアアップするのはお金がかかります。
時間もかかります。
常勤として働きながら、キャリアアップするのは事実上不可能ということもあります。
そんな時に病院からキャリアアップ支援をしてもらえると、病院から給料をもらいながら研修を受けることができます。
だから、キャリアアップ志向が強い看護師は、キャリアアップ支援が手厚いと「働きやすい病院だな」と感じるのです。
8位 宿舎・寮がある
宿舎や寮があることも、看護師が働きやすい病院と感じる条件の1つです。
独身の看護師さんの場合、実家から離れた場所で就職・転職する時には寮があると安心です。
また、家族で引っ越しをする看護師さんも病院の宿舎に入れたら助かりますよね。
知らない土地で賃貸物件を探すのは大変です。
どのエリアが便利で治安が良いかなどの事前情報がありませんから。
それに、病院の宿舎や寮があると、家賃が安く済みます。
9位 保育施設を利用できる
看護師が働きやすい病院と思う条件の第9位は、保育施設を利用できることです。
院内託児所や病児保育所が病院にあると、ママナースは本当に助かりますよね。
残業で「保育園のお迎え時間に間に合わない!」ということはありませんし、「子どもが熱を出したから欠勤しなければいけない」ということもありません。
保育園に空きがないから、育児休暇から復帰できないということもありません。
夜間保育をしてくれると、夜勤に入ることもできます。
だから、ママナースにとって、保育施設を利用できることは、「この病院は働きやすい病院」と思えるポイントになります。
看護師が働きやすい病院は就職の際に重視する条件とは異なることも
看護師が働きやすい病院の条件ランキングトップ9を、日本看護協会が調査した「就職の際に重視する条件」をもとに紹介してきました。
しかし、「就職する時に重視する条件を満たす病院=働きやすい病院」であるとは断言することはできません。
基本的には、就職する時に重視する条件を満たす病院は、希望に合っているのだから、その看護師にとっては働きやすい病院になります。
でも、ギャップが生じることはあります。
「こんなはずじゃなかった」、「入職前に聞いていたのと話が違う」というギャップはどうしても出てくるのです。
2012年に調査が行われた「都道府県ナースセンターによる看護職の再就業実態調査」によると、
次の8項目で入職時の希望よりも悪かったケースがあったことがわかっています。
- 雇用形態
- 勤務形態
- 配属部署
- 教育・研修の充実
- 福利厚生の充実
- 時間外労働の時間数
- 夜勤・夜間対応
- 年次有給休暇の取得
また、「希望より悪かった」場合、離職を考えている割合が高いことがわかりました。
つまり、入職時の希望とギャップが生じることがある。
ギャップが生じれば退職を考えるようになるから、その病院は働きやすい病院とは言えなくなるということになります。
どうすれば、入職時の希望とのギャップが生じない病院、つまり本当に働きやすい病院に就職・転職することができるのでしょうか?
それはこの後に説明する「看護師が働きやすい病院を探すなら、転職サイトを使おう!」で詳しく説明しています。
看護師が働きやすい病院の条件は年代によって変わる!
看護師が働きやすい病院の条件は、看護師の年代によって変わります。
「2021(令和3)年度ナースセンター登録データに基づく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書」から退職理由を見ると、どの年代も「看護職のほかの職場への興味」を退職理由とする割合は多かったのですが、年代によって退職理由や就職時に重視する条件が異なることがわかります。
- 24歳以下:精神的な理由や上司との関係に悩む割合が多い、勤務時間や夜勤の負担が多い
- 20代後半:キャリアアップ支援を重視する割合が多い
- 30代~40代:結婚や子育てを理由に退職を考える人が多い
- 40代後半~50代:身体面での健康で退職を考えたり、通勤時間を重視する人が多い
つまり、年代別に働きやすい病院を考えると、
- 20代前半は人間関係が良くて精神的な負担が少なく、勤務時間・夜勤の負担は多すぎない病院
- 20代後半はスキルアップ・キャリアアップできる病院
- 30代~40代:子育て支援が充実していて、仕事と家庭・子育てを両立できる病院
- 40代後半~50代:通勤時間が短くて、身体的な負担が少ない病院
これらが働きやすい病院と言えます。
これらのことから、先ほど紹介した働きやすい病院の条件ランキングと、
- 1位=勤務時間が希望に合っている
- 2位=仕事に見合った給与額である
- 3位=看護内容が希望に合っている
- 4位=通勤時間が短い
- 5位=休暇が多い
- 6位=子育てと仕事の両立支援が手厚い
- 7位=キャリアアップ支援が手厚い
- 8位=宿舎・寮がある
- 9位=保育施設を利用できる
上記の自分の年代で重視すべき働きやすい病院のポイントを足したものが、さらに働きやすい病院と言えるでしょう。
看護師が働きやすい病院とは無理なく働ける病院だった?
看護師が働きやすい病院とは、無理なく働ける病院です。これは働きやすい病院ランキングからわかります。
勤務時間・仕事内容・通勤時間・休日・子育てと仕事の両立などの希望は、今の生活を変えずに無理なく働ける条件と言い換えることができますよね。
いくら給料がずば抜けて高くても、いくらやりがいを感じていても、体力的にまたは時間的に無理をしないと働けない場合、その病院は働きやすい病院とは言えません。
働きやすい病院は、無理なく働けること、頑張り過ぎずに仕事とプライベートを両立できることが絶対条件と言えるのです。
これをベースにして、年代別の働きやすい病院の条件を加味しつつ、あなたの個人的な希望を満たした病院が、あなたにとって本当に働きやすい病院とと言えるでしょう。
看護師が働きやすい病院を見つけるのは難しい?
看護師が働きやすい病院について説明してきました。看護師にとって働きやすい病院は1人1人違いますが、あなたにとって働きやすい病院とはどのような病院かが、大まかに見えてきたと思います。
- 無理なく働ける病院
- 年代別の条件を満たした病院院
- 個人的な希望を満たした病院
この条件を満たしている働きやすい病院を探すことは、実は難しいですよね。
残業時間はどのくらいなのか、夜勤回数は無理のない範囲か、人間関係が良いのか、配属希望は通るのかなどは、自分では調べることができません。
また、連休は取れるのか、有給消化率はどうか、子育て支援、具体的なキャリア支援などを自分で調べることは難しいです。
「じゃあ、結局働きやすい病院を探すのは不可能じゃない…」と諦める必要はありません。
働きやすい病院を簡単に見つける方法が1つだけあります。
看護師が働きやすい病院を探すなら、転職サイトを使おう!
看護師が働きやすい病院を探すなら、転職サイトを使いましょう。これが、働きやすい病院を簡単に、しかも確実に見つけるための唯一の方法です。
転職サイトを使えば、あなたに代わって担当コンサルタントが働きやすい病院の条件を満たしているのかを調べてくれます。
残業時間や夜勤回数、子育て支援やキャリア支援など、あなたが調べにくいことも、コンサルタントならすぐに病院側に問い合わせて聞いてくれるんです。
人間関係については、今まで転職をサポートしてきた看護師さんから、転職前の職場・転職後の職場の人間関係についてインタビューしているので、実際の人間関係について詳しく知っています。
また、面接前に職場見学ができるように調整してくれるので、実際にあなたの目で職場の雰囲気を確かめることができます。
さらに、コンサルタントは病院側と配属交渉をしてくれるので、あなたが働きたい部署に配属してもらうことも簡単なんです。
看護師転職サイトを使うことで、事前にしっかり実情を調べてくれます。だから、入職後のギャップが起こるリスクも少なくなります。希望に合っていて、入職後のギャップがなければ、あなたは本当に働きやすい病院に転職することができますよ!
まとめ
看護師が働きやすい病院とはどんな病院なのかについてまとめました。
看護師が働きやすいと感じる条件ランキングを見てわかることは、無理なく働ける病院が看護師が働きやすい病院であるということです。
また、年代別の働きやすい条件や個人的な希望によっても、働きやすい病院は変わってくるので注意してくださいね。
働きやすい病院を探すなら、転職サイトを使うことをおすすめします。
転職サイトを使って、あなたの代わりにコンサルタントに働きやすい病院の条件を満たしているかどうかを調べてもらえば、簡単に働きやすい病院を見つけることができますよ!