看護師の第二新卒の志望動機はどういうものが理想なの?

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看護師の第二新卒の志望動機はどういうものが理想なのでしょうか?

看護師の第二新卒の志望動機はどういうものが理想なのでしょうか?

看護師の第二新卒は色々と訳アリのことも多いですし、どういう志望動機にすれば採用してもらえるのか悩んでしまいますよね。

看護師の第二新卒の志望動機で、熱意をアピールできて好印象を持ってもらうにはどうすれば良いのか、例文を参考に様々なパターンから考えてみましょう。

看護師の第二新卒の志望動機の種類や割合ってどうなっているの?

看護師の第二新卒での志望動機は、一体どんなものが良いのでしょうね?

看護師の第二新卒の志望動機の種類や割合はどうなっているんでしょう?あなたはなぜ、第二新卒の求人に応募したのですか?

採用してもらうための良い志望動機を考える前に、なぜあなたが第二新卒の求人に応募したのかを確認してみましょう。

前職は体力的にも精神的にも辛かったから、もっと楽なところで働きたい

第二新卒の求人に応募する理由は、新卒で入職した病院が合わず辛かったからという看護師さんが多いと思います。

夜勤で体調を崩してしまった、一生懸命やっているのに仕事がなかなか覚えられずついていけなかった、プリセプターや先輩看護師が怖くて精神的に辛かったなど、毎日毎日体力的にも精神的にも辛いことばかりで、前の病院を退職した。

でも、看護師は続けたいから、今度は入職後すぐに夜勤に入らなくて良いところや1人1人のペースに合わせて指導をしてくれるところ、先輩看護師が優しくて人間関係が良いところなどの待遇が良い病院、体力的にも精神的にも楽な病院を求めて、第二新卒の求人に応募した看護師さんは多いと思います。

もっと興味のある診療科や分野で働いてみたい

第二新卒の求人に応募するもう1つの理由は、もっと興味のある診療科や分野で働いてみたいというものです。

たとえば、看護学生の頃から小児科に興味を持っていたけど、実際に配属になったのは脳神経外科だった。

数ヶ月間は脳神経外科で働いたけど、やっぱり小児科で働きたいという夢をあきらめきれず、小児科に配属してくれる第二新卒の求人に応募したという人もいますよね。

また、療養型病院に入職したけど、やっぱり急性期病院のほうが看護技術を覚える機会も多いし、教育制度が整っているから、急性期病院で働こうと思った人もいると思います。

このように第二新卒に応募する志望動機は、「もっと楽な職場を求めて」という動機と「診療科へのこだわり」という動機の2種類を持っている人が多いと思います。

では、あなたの中でこの2種類の志望動機の割合は決まっていますか?2種類の志望動機は、どちらが重要度が高いのでしょう?

「もっと楽な職場を求めて」と「診療科へのこだわり」の動機のどちらを重視して、第二新卒の求人を選びましたか?

新卒で入職した病院は、本当に辛くて辛くて毎日が地獄だった。だから、今度はもう少し楽なところ、ゆとりを持って働ける職場を選びたい。できれば配属希望も叶えられると良いなぁと思って第二新卒の求人に応募したのではないですか?

つまり、「もっと楽な職場を求めて」のほうを重視していると思います。人によって割合の詳細には差はあると思いますが、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=9:1」程度が本音という看護師さんがほとんどだと思います。

ただ、どうしても小児科で働きたかったのに、別の診療科に配属になってしまった。でも、やっぱり小児科で働きたい!と強く思って、新卒で入職した病院を退職し、第二新卒の求人に応募した人もいますよね。

そういう人は、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=2:8」くらいの割合になると思います。

第二新卒の求人に応募する看護師さんの志望動機の本音は、「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」と「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の2パターンあるんです。

では、この志望動機の本音である「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=9:1」の割合や「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=2:8」の割合をダイレクトに伝えたら、第二新卒の求人に採用が決まるような良い志望動機になるのでしょうか?

看護師の第二新卒の志望動機の悪い例文1

楽&待遇ばかりを志望動機として言うのは、ちょっとナンセンスです。

看護師の第二新卒の志望動機は、本音をダイレクトに伝えたら、良い志望動機になるのでしょうか?

第二新卒の志望動機の本音を重要度が高い理由を先に書いて、さらにダイレクトに表現した例文を、本音のパターン別に2つ紹介しますので、それぞれどのような印象を抱くのかに注意しながら読んでみましょう。

「もっと楽な職場を求めて:診療へのこだわり=9:1」の例文

新卒で入職した病院では、まだ仕事に慣れていないのに入職して1ヶ月後には夜勤に入ることになり、仕事のストレスと生活リズムの乱れで体調を崩しがちになってしまいました。また、自分では頑張っているつもりだったのですが指導のスピードが速くてついていけず、プリセプターに毎日のように怒られてストレスを感じていました。そんな環境に我慢できずに前職を退職したのですが、苦労して看護師の資格を取得したので、看護師の仕事は続けたいと思い貴院を志望いたしました。貴院は療養型病院ですので、前職の急性期病院よりもゆとりを持って、体力的にも精神的にも楽に働くことができること、また個人に合わせたスピードで指導してくれることに魅力を感じています。また、療養型病院である貴院でなら私が理想とする1人1人と向き合った看護ができると思ったことも志望理由の1つです。

「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=2:8」の例文

私は看護学生の頃から急性期看護や重症集中看護に興味を持ち、入職したらICUで働きたいと強く思っていましたが、新卒で入職した病院では配属希望が叶わず、眼科・皮膚科の混合病棟に配属となりました。それでも、将来ICUで働けるように、自分なりに看護技術や知識を身につけ、看護師として成長しようと思い勤務してまいりましたが、なかなかやりがいを見つけられず、やはりICUで働きたい気持ちが強くなり、ICUに配属していただける貴院の求人に応募しました。ぜひ貴院のICUで働かせていただき、急性期看護・重症集中看護を学び、スキルアップしていきたいと思っております。また前職は人間関係が悪くて先輩が怖かったのですが、貴院は人間関係が良く温かい雰囲気の中で働けると伺っておりますので、そのことも貴院を志望した理由の1つです。

2つの例文に共通する3つの問題点

第二新卒の看護師の志望動機では、第二新卒のデメリットや職場のデメリットについても理解している姿勢を示すのが大事です。

第二新卒に応募する本音を、重要度が高いものから先に書き、ダイレクトに伝えた例文を2つご紹介しましたが、例文を読んで、あなたはどう感じたでしょうか?

この2つの例文には共通する3つの問題点があるんです。3つの問題点とは何かをチェックしていきましょう。

「もっと楽な職場を求めて」が目立ちすぎている

この例文の1つ目の問題点は、「もっと楽な職場を求めて」の理由が目立ちすぎていることです。

「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」の場合

まずは、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=1:9」の例文から見てみましょう。

「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=1:9」の割合の例文は、「もっと楽な職場を求めて」の理由ばかり目立って、「仕事&やりがい」の理由はまったく目立たず印象に残りませんよね。

採用担当者は「この看護師さんは、楽をしたいだけで、我慢ができない性格なんだな。もし、少しでも厳しく指導したり、何か少しでも不満があると、またすぐに辞めちゃうだろうな。」と思うはずです。

「もっと楽な職場を求めて」は待遇面の動機、「診療科へのこだわり」はやりがい面の動機になりますが、待遇面の動機はやりがい面の動機よりも目立ちやすいんです。

志望動機は、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=9:1」で書いたとしても、「もっと楽な職場を求めて」は自然に目立ってしまうので、1割増しの印象で聞こえます。

この時点で既に「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=10:0」の印象になりますので、「診療科へのこだわり」の動機はまったく印象に残りません。

そして、例文ではさらに「もっと楽な職場を求めて」から書き始めているので1割増しの印象になり、ダイレクトに伝えているのでさらに1割増しになります。

つまり、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=9:1」の割合で書いたとしても、例文では「もっと楽な職場を求めて」が合計で3割増しになるので、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=12:-2」となってしまいます。

「診療科へのこだわり」がマイナスになりますので、印象に残らないどころか「この人、やる気ないでしょ。どうせまたすぐに辞めちゃうんじゃないの?」などの不快な印象を残してしまうのです。

「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の場合

次に、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=2:8」の例文についてです。この例文の割合は、「診療科へのこだわり」のほうが割合が多く、重要性が高いので、「診療科へのこだわり」を先に書いています。

この例文は「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり」が割合的には悪くありませんし、重要性が高い「診療科へのこだわり」を先に書いていることも良いポイントです。

でも、「もっと楽な職場を求めて」はダイレクトに伝えていますよね。「前の職場は人間関係が悪くて先輩が怖かったから」と露骨な表現を使うことで、「もっと楽な職場を求めて」が目立ってしまうのです。

また、「前の職場は人間関係が悪くて先輩が怖い」と露骨な表現を使って伝えると、「この人はトラブルメーカーかもしれない。うちの職場でも何かトラブルを起こすかも。人間関係の構築が上手ではないのかな。」と思われかねませんよね。

「もっと楽な職場を求めて」が目立つことで、マイナスの印象になります。第二新卒は、「第二新卒」というだけでハンデを背負っているようなものですので、少しでもマイナスの印象を持たれると採用してもらえないのです。

第二新卒のハンデをフォローしていない  

問題点の2つ目は、第二新卒のハンデをフォローしていないことです。

採用担当者は第二新卒に限らず、採用するなら誰でも長く勤めて欲しいと思うものです。でも、第二新卒の求人に応募するということは、あなたは新卒で入職した職場を短期間で辞めていますよね。

これは、大きなマイナスポイントになり、採用へのハンデとなります。この例文では、このハンデをフォローしていませんので、「今度は長く勤めます!」という強い意志を感じません。

そうすると、採用担当者は「またすぐに辞めてしまうかも。この人は1つの職場に長く勤めることができない人かも。」と不安に思うはずです。

短期間に退職を繰り返す人かもしれないと思われたら、採用は遠のきますので、第二新卒のハンデをフォローしないことは、致命的なミスになりかねないのです。

第二新卒のハンデは「長く勤めます。」、「貴院で看護師として一歩一歩成長していきたいです。」のようにフォローしなければいけません。

職場の欠点を伝えていない

3つ目の問題点は、職場の欠点を伝えていない点です。

「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」の例文では療養型病院、「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の例文ではICUを志望していますが、それぞれの職場の欠点を伝えていません。

「志望する職場の欠点を理解しています。それでもそこで働きたいんです。」と伝えることで、「この看護師さんは長く働いてくれるな。」と思ってもらえます。

逆に、これを伝えないと、「この人はこの職場の欠点を知らなそうだから、欠点を知ったら、自分が思っていた理想と違うことに気がついて、すぐ辞めてしまうかも。」と思われるんです。

先ほどもお話しましたが、第二新卒の求人に応募する人は、「第二新卒」というだけで短期間で退職するリスクが大きいと思われています。

そのため、第二新卒の求人に応募する場合は、「短期間で退職はしません!」とできる限りアピールするためにも、「職場の欠点を知っていますよ!」と伝えないといけないのです。

療養型病院の欠点は?

療養型病院の欠点は、医療行為が少なく看護技術が身につかないことや、目に見える回復がなく、業務がルーティンワークになりがちであることです。

この欠点を「看護技術を使う機会を自分から積極的に見つけ、院内外の研修に参加してスキルアップしたい」や「意識がない患者様でも個別性を大切にした看護をしたい」などの言葉で遠まわしに療養型病院の欠点を理解し、それへの対策も考えていることを伝えなくてはいけません。

ICUのデメリットは?

ICUのデメリットは、ICUは重症患者が多く、一般病棟よりも多くの患者さんが亡くなること、患者さんが話せないことが多いため、患者さんに合わせた看護ではなく、看護師主導の看護、看護というより管理をするという意味合いが強くなることです。

そのため、「命の重さを実感しながら、意識のない患者様にも寄り添った看護、患者様本位の看護を目指したい」などと遠まわしに「ICUの欠点を理解し、その対応も考えています!」と伝える必要があるのです。

ご紹介した志望動機の2つの例文は「もっと楽な職場を求めて」が目立ちすぎて、マイナスの印象を与えるのでダメでした。

そして、2つのパターンとも第二新卒のハンデをフォローしていませんし、職場の欠点を伝えていないので、「この人は短期間での退職を繰り返す人かも」と思われる可能性があるのでNGなんです。

ここまで例文の問題点3つを見てきましたが、「あれ?第二新卒のハンデをフォローするなら、療養型病院やICUが未経験であることもハンデになるはずだから、『未経験でも頑張ります!』みたいにフォローしたほうが良いんじゃない?」と思う人がいるかもしれません。

でも、第二新卒の志望動機では未経験のフォローをする必要はありません。なぜなら、第二新卒の求人は経験者を前提としていないからです。

たとえ、前職でICUで働いていて、第二新卒の求人でもICUを志望したからといって、前職は新卒で入職後短期間で退職していますので、ICUの経験はメリットにならず経験としてカウントされないことが多いんです。

むしろ、未経験をフォローすると、採用担当者に「あなた、うちの病院(診療科)だけでなく、看護師経験自体がほとんどないでしょ!」と突っ込まれる可能性すらあります。

そのため、第二新卒の場合は未経験をフォローしないほうが無難です。

また、「前職はICU、今回もICUを志望」のように経験がある診療科や分野への転職する場合は、「看護師として貴院で一から勉強し直します!」のように謙虚な姿勢を見せると良いでしょう。

謙虚な姿勢を見せることは、採用担当者に好印象を持ってもらえますし、第二新卒のハンデをフォローすることや仕事へやる気をアピールすることにもつながります。

看護師の第二新卒の志望動機の悪い例文2

第二新卒 看護師の志望動機は、やりすぎもよくありません。

看護師の第二新卒の志望動機は、本音が「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」の場合、割合をそのままダイレクトに伝え、「もっと楽な職場を求めて」を先に書くのは、マイナスの印象を残すのでNGです。

また、本音が「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の割合の場合は、「もっと楽な職場を求めて」にダイレクトな表現を使うことがNGでした。

そして、第二新卒のハンデをフォローしないことと志望する職場の欠点を伝えていないこともNGでしたよね。

これは、「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」のケースにも「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」のケースにも両方に当てはまることです。

ここまでを整理してみると、「もっと楽な職場を求めて」の割合が多すぎること、「もっと楽な職場を求めて」にダイレクトな表現を使うこと、「もっと楽な職場を求めて」を先に書くこと、第二新卒のハンデをフォローしないこと、志望する職場の欠点を伝えていないことの5つが悪い志望動機の原因でした。

そうすると、「じゃあ「もっと楽な職場を求めて」を志望動機に入れなければ良いのかも!あとは、第二新卒のハンデをフォローして、職場の欠点を伝えれば良いんでしょ?」と思いますよね。

では、「もっと楽な職場を求めて」をカットした「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=0:10」の割合で、第二新卒のハンデをフォローし、職場の欠点を伝えた例文をご紹介します。

「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」のパターンと「診療科へのこだわり>もっと楽な仕事を求めて」のパターンの2つを読みながら、良い印象を持ってもらえる志望動機になるのかを一緒に考えてみましょう。

「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」の例文

私は看護学生の頃から、患者様に寄り添い、1人1人に合わせた個別性のある看護をしたいと思っておりました。でも、新卒で入職した急性期病院では、患者さんの在院日数が短く、また仕事量が多く、常に時間に追われながら働いていたので、患者様とじっくり関わることができませんでした。また、クリニカルパスを多用する病棟でしたので、個別性がなく画一的な看護になってしまうことにも疑問を抱き、転職を決意いたしました。貴院は療養型病院ですので、患者様の在院日数が長く、患者様1人1人とじっくり長期間向き合うことができ、個別性を尊重した看護を実践することができます。さらに、貴院の理念である患者様目線の看護にも共感いたしましたので、ぜひ貴院で働かせていただきたいと思い志望いたしました。意識がない患者様でもその患者様からのサインを敏感に読み取り、個別性を大切にした看護を実践できる看護師になりたいと思います。貴院では先輩方に指導していただきながら、看護技術を使う機会を自分から積極的に見つけ、看護師として一から学び直してスキルアップし、日々自分の中での課題を見つけながら、長く勤めていきたいと思っております。

「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の例文

私は看護学生の頃から救急看護に興味を持っていて、救急外来や救命病棟で働きたいと思っていましたが、新卒で入職した大学病院では配属希望が叶わず、消化器内科病棟に配属となりました。将来は希望する救急の分野で働けるようにと消化器内科で看護師としての基礎を身につけようと思い、日々努力してまいりました。それでも、やはり救急分野で働きたいという気持ちが膨らみ、貴院の救急外来の求人を見つけ、ぜひ貴院の救急外来で働かせていただきたいと思い志望いたしました。貴院の救急外来は、3次救急に近いような重症の患者様も受け入れていらっしゃるとのことですので、たくさんの症例を経験し、救急看護の実力を着実につけていけるのではないかと思っております。また、第二新卒の採用者にもプリセプターを半年間つけていただけて、院内研修も充実していることにも魅力を感じました。救急外来は前職よりも忙しく、一刻を争うような患者様が多いので、看護師として未熟な私では即戦力になるのは難しいかもしれませんが、命の大切さを実感しながら日々勉強をし、一歩一歩努力をして、貴院で救急看護師として成長していきたいと思います。

3つの問題点は改善できた?

過ぎたるは及ばざるが如しとは、よく言ったものです。

ご紹介した例文は、3つの問題点である「もっと楽な職場を求めて」が目立ちすぎていること、第二新卒のハンデをフォローしていないこと、職場の欠点を伝えていないことが改善できたのでしょうか?

「もっと楽な職場を求めて」が目立ちすぎていることは改善できた?

これに関しては、この志望動機の例文では「もっと楽な職場を求めて」をカットして、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=0:10」にしていますので、「もっと楽な職場」が目立つことはまったくありません。

第二新卒のハンデをフォローできた?

第二新卒のハンデは、「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」のパターンの例文では、「看護師として一から学び直し、長く勤めたい」とフォローできています。

また、「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」のパターンでは、「一歩一歩努力をして貴院で成長していきたい」と伝えつつ、「救急看護師として成長する」と伝えることで、「欠点はあるけど救急看護師として成長する糧にしたい」として、「すぐに辞めるつもりはありません」とフォローすることができています。

職場の欠点を伝えているか?

例文では職場の欠点を伝えることができているでしょうか?

「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」の場合

「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」の例文では、療養型病院を志望しています。

療養型病院の欠点は看護技術を身につける機会が少ないこと、ルーティンワークが多くやりがいを感じられないことでしたよね。

その欠点を理解し、その対応策を持っていることを、「自分から積極的に見つける」、「スキルアップする」、「意識がない患者様でもその患者様からのサインを敏感に読み取り、個別性を大切にした看護を実践できる看護師になりたい」、「日々自分の中での課題を見つけながら」という言葉で、遠まわしに伝えています。

「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の場合

そして、「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の例文では救急外来を志望していますが、救急外来は重症患者が多く忙しいことや亡くなる患者が多いことが欠点です。

でも、「前職よりも忙しく、一刻を争うような患者様が多い」、「命の大切さを実感しながら」などの言葉で欠点を理解していることを遠まわしに表現できていますね。

第二新卒のハンデをフォローできていて、職場の欠点を理解していることを伝えていますので、すぐに辞めるつもりはないと採用担当者にアピールできます。

短期間での退職を繰り返さないとわかれば、採用担当者も好印象を持って、採用を前向きに考えてくれるでしょう。

ということは、この2つの例文は悪い例文1の3つの問題点をすべて解決できていることになります。でも、この例文は良い志望動機ではないのです。

なぜなら、悪い例文その1の問題点を解決するために、「待遇&楽」をカットしていることで、新たな問題点が発生しているためです。

新たな問題点とは?

2つの例文では新卒で入職してから短期間のうちに退職した理由や第二新卒の求人に応募した理由をしっかりと、しかも前向きに説明することができていますので、仕事へのやる気をアピールできていますよね。

でも、少し嘘臭いと思いませんか?この「少し嘘臭い」ことが新たな問題点なのです。

看護師事情をまったく知らない人が、この例文を読んだら、「この看護師さんはやる気があるし、自分をしっかり持っている人だな」と思うでしょう。

でも、この志望動機を読むのは採用担当者です。採用担当者は今までにたくさんの志望動機を読んできていますし、看護師事情にも詳しい「看護師の採用のプロ」です。

ですから、採用担当者がこの例文を読んだら、「この看護師さん、嘘臭いなぁ。本音がどこにあるのか見えてこないんだけど。」と思うはずです。

なぜなら、採用担当者は第二新卒に応募する看護師が、前の病院を体力的にも精神的にもきつくて辞めたことを知っているからです。

「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」の人はもちろんですが、たとえ「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の割合の志望動機の人だったとしても、新人看護師のころは誰だって体力的にも精神的にも辛いものです。

「興味のある診療科や分野で働きたいから」という理由だけで前職を退職し、第二新卒の求人に応募した人はいないはずです。少なからず、「前の病院は辛かった」という理由を持っていますよね。

それなのに、「もっと楽な職場を求めて」の理由を隠して、「診療科へのこだわり」だけの志望動機、つまり「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=0:10」で志望動機を書くと、狙いすぎであることがバレバレなんです。

そうすれば、志望動機の内容まで疑われますので、「この看護師さん、実はやる気がないのかも。」と思われます。また、嘘っぽいなと思われたら、あなた自身の信用性も下がります。

そうすると、せっかく第二新卒のハンデをフォローして、職場のデメリットを理解していることを伝えても、あなた自身の信用度が下がってしまったら、「やっぱりこの看護師さん、すぐに辞めちゃうかも。」と思われてしまうかもしれません。

「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり仕事&やりがい=0:10」の志望動機は、内容もあなた自身も疑われることになりますのでダメなんです。

看護師の第二新卒の志望動機の良い例文

看護師の第二新卒の志望動機の良い例文とは?

看護師の第二新卒の志望動機、良い志望動機とは一体どういうものなのでしょうか?

悪い例文2では、「もっと楽な職場を求めて」を志望動機に入れないことで嘘臭さが出てしまいましたが、第二新卒のハンデをフォローして、職場の欠点を伝えていることは良かったですよね。

ということは、「もっと楽な職場を求めて」を志望動機にバランスの良い割合で入れてあげれば良いんです。

第二新卒用のバランスの良い建前の割合は、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=4:6」の割合です。

これは、本音が「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」の人も「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の人も同じです。

「え?『もっと楽な職場を求めて』の割合が多すぎじゃない?大丈夫なの?」と思うかもしれませんね。

でも採用担当者は、第二新卒の求人に応募する看護師が前の病院は体力的にも精神的にも辛くて辞めたことを知っていますので、ある程度割合が多くても大丈夫です。むしろ、「もっと楽な職場を求めて」の割合が少ないと、悪い例文2のような嘘臭さが出てきてしまいますので、ある程度正直に話したほうが好印象を持ってもらえるんです。

そして、「もっと楽な職場を求めて」からではなく「診療科へのやりがい」を最初に書き、「もっと楽な職場を求めて」にはダイレクトな表現を避けることを忘れないでくださいね!

さらに、第二新卒のハンデをフォローし、さらに職場の欠点を理解していることを遠回しに伝えることで、短期退職は繰り返さないこと、長く勤めることをアピールすればOKです。

では、第二新卒用の志望動機の良い例文をパターン別にご紹介します。

「もっと楽な職場を求めて>診療科へのやりがい」の例文

看護学校を卒業後、急性期病院に入職し、消化器外科病棟で働いてまいりました。急性期の外科病棟では、患者様の在院日数が短く、手術後は数日で退院してしまうケースが多く、患者様1人1人としっかりコミュニケーションを取りながら看護をする機会がないことに疑問を持ち、これは自分のやりたい看護とは違うのではないかと思って転職を決意いたしました。貴院では、貴院は患者様1人1人に合わせた看護を理念に掲げていらっしゃいますし亜急性期と療養型の混合病棟が多く、在院日数が長めと伺っていますので、貴院でなら患者様としっかりコミュニケーションを取りながら、患者様本位の看護ができるのではないかと思い貴院を志望いたしました。前職では仕事に慣れないうちに夜勤に入ることで、心身ともに疲労してしまいましたが、貴院では仕事に慣れて、日勤で独り立ちしてから夜勤に入らせていただけると伺っておりますので、貴院でならしっかり体調管理をしながら、長く勤めていけるのではないかと思っております。また、前職を短期間のうちに退職しましたので、看護師としてはまだまだ未熟で学ばなければいけないことがたくさんありますが、先輩方にご指導いただきながら、自分でも積極的に看護技術を身につけ、院内外の研修に参加しながら、看護師として成長していきたいと思います。

「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」のパターンの例文

看護学校卒業後は、地元の総合病院に入職し小児科を希望しましたが、配属希望が叶わずに、循環器内科病棟に配属になりました。循環器内科でもやりがいを見出そうと、入職してから半年間、自分なりに精一杯頑張ってきましたが、それでも小児科で働く夢を諦めることができず、小児専門病院である貴院を志望いたしました。小児専門病院である貴院で働かせていただき、小児看護の経験を積んで、患者さんだけでなく、そのご家族をケアできるような看護師になりたいと思っております。小児科での看護は、辛い治療を受ける子どもたちの精神的なケアやご家族の精神的なケアは大変なことも多いと思いますが、重要性を理解し、精神的なケアや家族看護もしっかり学んでいく所存です。前職では指導のスピードが速く、ついていけずに患者様や先輩看護師に迷惑をかけたこともありましたし、自分でも悔しい思いをしました。でも、貴院は教育制度が充実しているだけでなく、個人のスピードや進捗度に合わせた指導をしていただけると伺っておりますので、自分でもしっかり勉強して、一から看護師の仕事を学び直し、スキルアップし、貴院で看護師としてのキャリアを一歩一歩積んでいきたいと思います。

これで完璧な第二新卒の志望動機になった?

第二新卒の看護師の志望動機コンテスト、優勝者佐藤さんからのコメント。

では、この2つの例文は、今までの問題点を解決して、完璧な第二新卒の志望動機になったのでしょうか?

例文を読めば、「診療科へのこだわり」を先に書いていることは一目瞭然のことですから、そのほかの問題を解決できたかを確認してみましょう。

「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり」はバランスが良く、やる気をアピールできている?

この2つの志望動機の例文は、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=4:6」で書かれていますが、思ったよりも「もっと楽な職場を求めて」が目立っておらず、「診療科へのこだわり」がしっかり目立っていますよね。

以前にお伝えしたように、「もっと楽な職場を求めて」は印象に残りやすいので本来の割合よりも1割増しで聞こえます。

でも、「診療科へのこだわり」を最初に書いて、「もっと楽な職場を求めて」には遠回しの表現を使っていますので、「待遇&楽」の印象が2割ほど薄くなっているんです。

つまり、「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=4:6」で書いても、採用担当者には「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=3:7」の印象が残ります。

「診療科へのこだわり」の印象が7割あれば、やる気をしっかりアピールすることができますよね。

また、例文では前職を辞めた理由や第二新卒の求人に応募した理由、なぜその病院を志望したかの理由をしっかり前向きに伝えることができていますので、やる気をアピールし、好印象を残すことができています。

「もっと楽な職場を求めて」は遠回しに伝えている?

「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」の例文では、「仕事に慣れてから夜勤に入れる→体調管理ができて長く勤められる」と表現しています。

「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の例文では、「個人に合わせた指導をしてくれる→自分でも学びスキルアップする」と伝えています。

これは、ただ「仕事に慣れてから夜勤に入れる」、「個人に合わせた指導をしてくれる」と伝えるだけでなく、そこからさらに一歩踏み込んで自分自身がどうするかを前向きに伝えることで露骨な表現を避けることができています。

「待遇&楽」の理由を前向きに、そして遠回しに伝えることで、「この看護師さんは嘘をついていないな」と思ってもらえますので、志望動機の内容も、あなた自身も信用してもらえるのです。

第二新卒のハンデをフォローして職場の欠点を伝えている?

これ2つは悪い例文2でも改善できていますが、ここでも触れておきますね。

「もっと楽な職場を求めて>診療科へのこだわり」の例文

第二新卒のハンデは、「長く勤めていける」とフォローしていて、「積極的に看護技術を身につけ、院内外の研修に参加する」と亜急性期や療養型の欠点を理解し、それへの対応を考えていることを遠回しに伝えています。

「診療科へのこだわり>もっと楽な職場を求めて」の例文

第二新卒のハンデ、「貴院で看護師としてのキャリアを一歩一歩積んでいきたい」とフォローし、小児科の欠点である子どもたちの辛い姿を見ることや家族看護が大変なことも理解し、それでも「重要性を理解し、精神的なケアや家族看護もしっかり学んでいく」とどう対応するかを伝えています。

また、やる気のアピールできた要因である前職を辞めた理由や第二新卒の求人に応募した理由を前向きに伝えていることは、第二新卒のハンデをのフォローにも一役買っています。

第二新卒のハンデをフォローして、職場の欠点を理解していることを伝えれば、「この看護師さんは、第二新卒にありがちな短期退職を繰り返すことはないな。今度は長く勤めてくれるな。」と思ってもらえますよね。

これで、第二新卒の完璧な志望動機ができました。例文のような志望動機を書けば、第二新卒で希望の病院に採用されるはずですよ!

<第二新卒の完璧な志望動機のポイント>
・「もっと楽な職場を求めて:診療科へのこだわり=4:6」の構成で
・「診療科へのこだわり」を先に書く
・「もっと楽な職場を求めて」には遠回しな表現を
・第二新卒のハンデをフォローして
・職場のデメリットを遠回しに伝えよう

ここまで読んでも、「私は療養型病院から急性期病院に転職したいから、例文のパターンと全然違うからどうしよう?」と不安に思う人もいますよね。

そういう不安は、転職サイトで解消しましょう。転職サイトは、担当者があなたの志望動機を親身になって一緒に考えてくれますので、気軽な気持ちで転職活動を始められるんです。