看護師の派遣の志望動機はどういうものが良いのでしょう?
派遣看護師は派遣会社を通して働くことになりますので、一般的な常勤やアルバイトとは少し違うシステムの働き方になります。そのため、派遣の志望動機はちょっとしたコツがいるんです。
派遣看護師の志望動機のコツや注意点を例文をご紹介しながら教えます!
看護師の派遣の志望動機の種類や割合、優先順位は?
看護師の派遣の志望動機はどんなものでしょう?あなたは、なぜ常勤ではなく派遣で働くスタイルを選んだのでしょうか?
派遣の良い志望動機を考える前に、あなたがなぜ派遣で働こうと思ったのかを確認してみましょう。
派遣のメリットって何?
あなたが派遣で働こうと思った理由は、派遣には常勤にはないメリットがあるからですよね。常勤にはない派遣のメリットは3つあります。
シフトの融通が利く
派遣で働くと常勤に比べてシフトの融通が利きやすいというメリットがあります。1日5時間で週3日勤務という働き方もできますし、1日8時間週5日勤務の働き方もできます。
しかも、常勤の場合は希望休は1ヶ月に1~2日しか取れず、シフトは基本的に師長まかせになりますが、派遣の場合は自分が休む日を自分で決められることが多いんです。
気楽に働ける
常勤はリーダーを取ったり、病棟の係や委員会の仕事をしなくてはいけませんが、派遣はそのような責任の重い面倒な仕事は免除されます。
また、派遣は残業があっても、最低限の自分の仕事だけを終わらせれば帰ることができますので、常勤よりも残業が少ないんです。
派遣会社が間に入ってくれる
派遣はあなたと職場が直接雇用契約を結ぶのではなく、あなたと派遣会社、派遣会社と職場がそれぞれ契約を結びますので、あなたと職場の間に派遣会社が入ってくれるんです。
派遣会社が間に入ってくれれば、あなたが職場と何かトラブルを起こしたときや職場に不満があるときは、派遣会社に言えば、派遣会社が職場と交渉して、あなたを守ってくれます。
派遣のメリットはこの3つですよね。特に、育児や家事と仕事を両立させたい看護師さんやプライベートを重視したい看護師さんにとっては、「シフトの融通が利くこと」や「気楽に働けること」はとても大きなメリットだと思います。
今回、派遣で働こうと決めた過程は、まず最初に「シフトに融通が利くし、気楽だし、残業もほとんどないし、派遣会社が間に入ってくれると安心だから、派遣で働こう!」と思った。
それから、派遣の求人がある中で、自分の興味がある仕事、やりがいを感じられる仕事を選ぼうと思ったのではないでしょうか。
では、この派遣の3つのメリットである「待遇&楽」の理由と、派遣の求人の中からその仕事を選んだ「仕事&やりがい」の理由の割合は、あなたの中でどうなっているでしょうか?
派遣で働くことを決め、派遣の求人の中からその仕事を選んだのですから、「待遇&楽」の割合が多く、優先順位も高いはずですよね。
人によって差はあると思いますが、「待遇&楽:仕事&やりがい=8:2」程度の人が多いのではないでしょうか?
では、この本音の割合である「待遇&楽:仕事&やりがい=8:2」を、優先順位が上の「待遇&楽」の理由から伝えて、しかも正直にそのままダイレクトに表現したら、派遣の良い志望動機になるのでしょうか?
看護師の派遣の志望動機は、派遣会社に伝えるときは本音を正直に話してOK
看護師の派遣の志望動機は、本音の割合である「待遇&楽:仕事&やりがい=8:2」のまま優先順位どおりにダイレクトに表現しても良いのでしょうか?
派遣会社の担当者に伝える志望動機なら、本音の割合で優先順位どおりにダイレクトに表現してOKです。
看護師が派遣の志望動機を伝える機会は2回あるって知っていますか?1回目は派遣会社の人に伝えるとき、2回目は派遣先の職場に伝えるときです。
派遣会社の担当者に伝えるなら本音をズバッと話してOKですが、派遣先の職場に伝えるときは本音をそのまま伝えるのはNGなんです。
この誰に志望動機を伝えるかによって、志望動機の伝え方が変わることが派遣の志望動機を考える上での注意点でなんです。
なぜ派遣会社の担当者には、本音をズバッと伝えてOKなのか、例文をご紹介しながら説明します。
「待遇&楽:仕事&やりがい=8:2」という本音をそのままダイレクトにに伝えた志望動機の例文
「私が派遣で働きたいと思ったのは、プライベートの時間を大切にしたいと思ったからです。以前は、急性期病棟で常勤として働いていたのですが、休みがとても少なく、休み希望も取れず、残業も多かったので、仕事中心の生活になっていましたが、もっとプライベートの時間が欲しいと思い、派遣で働くことを決意しました。以前から老年看護に興味を持っていたので、老年看護をさらに深めたいですし、体力的にも精神的にも楽な介護施設で働きたいと思います。介護施設の中でも、週4日程度で休日は私の希望を優先していただけるところを志望します。」
この志望動機は、普通に考えたらあまり良い志望動機とは言えないですよね。「待遇&楽」が強調されすぎていますから。
でも、希望する求人の条件や派遣で働きたい理由をストレートにズバッと伝えていますので、どんな職場でどんな条件で働きたいのかが、とてもわかりやすいんです。
派遣会社の担当者に志望動機を伝える目的を考えてみましょう。一般的に、志望動機を伝える理由は採用してもらいたいからですよね。
ところが、派遣会社の担当者に志望動機を伝える目的は違います。派遣会社の担当者に志望動機を伝える目的は、あなたの希望にピッタリ合った求人を紹介してもらうためです。
ですから、派遣会社の担当者に志望動機を伝えるときは、本音の割合のまま正直にあなたの希望を伝えてOKなんです。
むしろ、一般的に良いとされるようなバランスの良い建前の割合の志望動機を伝えたり、遠慮がちに遠まわしの表現を使ったりすると、あなたの本音の希望条件が理解されにくいですので、希望とは違う職場を紹介されるリスクがあるんです。
派遣会社はあなたの味方です。あなたの希望に合った派遣の求人を紹介することで、利益を上げています。
ですから、派遣会社の担当者はあなたの希望にできるだけ沿った求人を紹介したいと思っていますので、あなたはあなたの本音を正直に伝えたほうが良いんです。
看護師の派遣の志望動機は、顔合わせの時にはバランスの良い建前を使おう
看護師の派遣の志望動機は、派遣会社の担当者には本音をそのまま正直に伝えるようにしましょう。きちんと本音を伝えたほうが、あなたにとっても派遣会社にとってもメリットが大きいんです。
でも、派遣先の職場に伝えるときは、話は別です。派遣の場合、基本的に派遣先での「面接」はありません。「面接」はないというより、常勤のような面接は禁止されているんです。
派遣会社が間に入り、派遣先の職場が必要とする人材と派遣で働きたい人のスキルや希望条件が一致すれば、面接をせずに就業開始となるのが普通です。
でも、中には「面接」とは言わずに、「顔合わせ」や「病院見学」と称して、派遣会社の担当者と一緒に、派遣先の職場に行って自己紹介をすることがあります。
その「顔合わせ」や「病院見学」のときに、採用担当者から志望動機を聞かれることがあると思いますので、「顔合わせ」や「病院見学」がある時には、志望動機を聞かれてもすぐに答えられるように用意しておきましょう。
このときに気をつけなければいけないことは、本音をそのまま正直に伝えてはいけないということです。派遣会社の担当者には本音をそのまま正直に伝えてOKですが、派遣先の採用担当者に本音を正直に伝えるのは良くありません。
「顔合わせ」や「病院見学」で志望動機を伝える時には、本音の割合をバランスよく整えてあげましょう。
「待遇&楽:仕事&やりがい=4:6」の割合にすると、派遣先に伝えるには、バランスの良い建前の割合になります。
「待遇&楽:仕事&やりがい=4:6なんて、待遇&楽の割合が多すぎじゃない?」と思うかもしれません。
でも、派遣で働くということは、「待遇&楽」を重視していると伝えているようなものですので、「待遇&楽:仕事&やりがい=4:6」程度の割合で大丈夫なんです。
むしろ、やる気をアピールしようとして「待遇&楽:仕事&やりがい=0:10」のようなやりすぎの建前の割合にすると嘘くさくなって、あまり良い印象を持ってもらえないのです。
また、印象を良くするために、「仕事&やりがい」の理由から伝えて、「待遇&楽」は露骨な表現は避けてオブラートに包んであげましょう。
では、「待遇&楽:仕事&やりがい=4:6」のバランスの良い建前の割合で、「仕事&やりがい」から伝えて、「待遇&楽」には露骨な表現を避けた志望動機の例文をご紹介します。
バランスの良い建前&「仕事&やりがい」から伝える&「待遇&楽」は露骨な表現を避けた例文
「私は今まで急性期病棟で働いてきましたが、もっと老年看護を深めたい、介護施設への転職を希望しました。貴施設(貴園)では、個別性のあるサービスを提供していらっしゃると伺いましたので、ぜひ貴施設(貴園)で働きたいと思い志望しました。前職では仕事中心の生活になっていましたので、今回は仕事とプライベートのメリハリをつけて、ゆとりを持ってマイペースに働くことができる派遣として働こうと思います。」
この例文だと、なぜ介護施設で働きたいのか、なぜ介護施設の中でもそこを選んだのかを伝えていますので、仕事へのやる気をアピールすることができています。
また、派遣で働く理由も遠まわしの表現を使って、露骨な表現は避けていますよね。これなら、派遣で働く理由を説明しつつも、マイナスの印象は持ちません。
派遣の場合は、スキルと条件の一致が主な選考理由になりますので、派遣会社に紹介された求人で顔合わせ、病院見学に行く場合は、よほど社会人としてのマナー違反をしない限り、不採用になるリスクは低いですので、志望動機はそこまで心配する必要はありませんし、こだわりを持つ必要もありません。
どうしても志望動機が心配だという人は、あらかじめ派遣会社の担当者にどういう志望動機が良いのか相談しておきましょう。
ここまでの説明で1つ気づいたことはありませんか?そうです!看護師が派遣で働く場合は、派遣会社の担当者が重要な位置を占めていることです。
あなたの本音の志望動機を伝えて、希望にピッタリの求人を紹介してもらうのは、派遣会社の担当者です。
そして、派遣先の職場で「顔合わせ」や「病院見学」がある場合、派遣会社の担当者が一緒についてきてくれますし、志望動機を伝えるときには横からフォローを入れてくれることもあります。
つまり、派遣で採用されるかどうかは、志望動機よりも派遣会社の担当者にかかっているといっても過言ではないのです。
派遣会社の担当者はどんなに優秀だとしても、人間ですからあなたとの相性が重要です。優秀な人でも、あなたと相性が悪ければ、空回りして、あまり良い求人を紹介してもらえなかったり、志望動機についてよいアドバイスをもらえないかもしれません。
ですから、派遣会社に登録する時は、1ヶ所だけではなく数ヶ所の会社に登録すると良いですよ!それぞれの派遣会社の担当者との相性を考えて、最終的にどの派遣会社を使うかを決めると良いでしょう。