新人看護師のリアリティショックの7つの要因と5つの対策法

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新人看護師が早期退職をするのはリアリティショックが原因であることが多いと言われています。

新人看護師が早期退職をするのはリアリティショックが原因であることが多いと言われています。

実際に、退職しなくてもリアリティショックを受けて、「辞めたい」と考える新人看護師は多いんです。

新人看護師がリアリティショックを受ける原因と対策法をまとめました。

新人看護師がリアリティショックを受ける7つの要因

新人看護師がリアリティショックを受ける要因には様々なものがあります。まずは、リアリティショックとは何かを確認しておきましょう。

新人看護師のリアリティショックとは、学生時代に抱いていた理想や希望、期待と、実際の看護師の仕事のギャップがありすぎることで起こるショック状態のことです。

看護学生のほとんどは、看護師という仕事に夢を持っています。そして、実習中は辛くても、「実際に看護師になれば…」とか「看護師になったら、こんな看護をしたい」などと希望を持っています。

でも、実際に看護師になってみると、「え?」、「こんなに辛いの?」、「なんで私は仕事ができないの?」という現実の高い壁にぶちあたって、リアリティショックを受けることになるのです。

具体的なリアリティショックには、様々なものがあります。勝原裕美子、ウィリアムソン彰子、尾形真実哉「新人看護師のリアリティ・ショックの実態と類型化の試み」では、次の7つが原因としています。

1.医療専門職のイメージと実際とのギャップ
こんな看護師にはなりたくない、こんな医者とは一緒に働きたくないという医療現場の実際が見えてショックを受ける。

2.看護・医療職への期待との看護・医療のギャップ
患者さんの話を聞きたい、寄り添った看護をしたいのに、実際は時間に追われて、理想の看護ができない。

3.組織に所属することへの漠然とした考えと現実の所属感とのギャップ
職場の人間関係が悪くて、うんざりする。また、残業や夜勤の多さに驚き、職場になじむことができない。

4.大学教育での学びと臨床実践で求められている実践方法とのギャップ
実習中は患者さんと1対1でかかわりを持ち、患者さんの尊厳や意向を十分に汲んで看護を行っていた。でも、実際の臨床現場では、複数の患者を受け持ち、優先順位をつけながら働く。

また、患者さんの看取りがあっても、死を悼む暇もなく、次の患者さんの対応に追われる。

5.予想される臨床指導と現実の指導のギャップ
もっと丁寧に指導してくれて、プリセプターと仲良くできると思っていたのに、実際は先輩看護師は全員怖くて、嫌味を言われ、怒られる毎日にギャップを感じる。

6.覚悟している仕事とそれ以上に厳しい仕事とのギャップ
学生時代の実習がきつかったから、それなりに覚悟していたけれど、予想以上に忙しく、責任も重い。あまりの過酷さに、体調管理ができず、体調不良になることもある。

7.自己のイメージと現実の自分とのギャップ
看護師になれば、もっとバリバリ仕事ができるものだと思っていたのに、実際は何もできなくて、ミスばかりの自分に苛立ちを感じる。患者さんとコミュニケーションがうまく取れず、自分は看護師に向いていないのではないかと悩む。

これらのリアリティショックの7つの要因は、新人看護師あるあるだと思います。

新人看護師がリアリティショックを受けた時の5つの対策法

新人看護師がリアリティショックを受けたら、どうすれば良いのでしょう?リアリティショックは新人看護師の退職理由の1つですので、放っておいてはいけません。

リアリティショックから回復するための対策を5つご紹介します。

新人看護師はリアリティショックを受けるものだと覚悟しておく

リアリティショックから回復するための対策の1つ目は、新人看護師はリアリティショックを受けるものであると覚悟しておくことです。

ハッキリ言って、リアリティショックを全く受けない新人看護師はいません。みんな多かれ少なかれ、リアリティショックを受けるものです。

そのため、新人看護師さんは、入職前からリアリティショックを受けるのが普通であること、実際の看護師生活は、半端なく辛いものであることを覚悟しておきましょう。

最悪の状態を覚悟しておけば、「看護師の世界は、思ったよりはマシだった」、「思ったよりは、きつくなかった」と思えるはずです。

師長やプリセプター、先輩看護師に相談する

新人看護師のリアリティショック対策の2つ目は、師長やプリセプター、先輩看護師に相談することです。職場の中で、プリセプターやチームリーダーが適任なのですが、職場の中で一番話しやすい先輩看護師で構いません。

先輩看護師も、新人看護師時代にリアリティショックを経験しています。そして、それを乗り越えてきています。

そのため、どうやったらリアリティショックから回復できるか、あなたが今働いている職場の状況に応じた具体的なアドバイスをしてくれるはずです。

明るい未来を想像する

新人看護師がリアリティショックから回復するためには、明るい未来を想像しましょう。

今は、リアリティショックを受けて、本当にきつい状態だと思います。看護師を辞めようか悩んでいる人も多いのではないでしょうか?

でも、今の辛さは一生続きません。看護師2年目になれば、辛さが一気に消えて、楽になります。そして、3年目になれば、少しずつ看護の楽しさややりがいがわかってきます。

私も新人看護師の頃は、毎日本当に辛くて、このまま消えてしまいたいと思ったことがたくさんありました。毎日「辞めたい。消えたい。もう無理」と思っていました。

でも、2年目になって、ある程度仕事ができるようになると、いつの間にか辛さが消えていたんです。新人看護師たちが入ってきて、先輩看護師から監視されなくなったからかもしれません。

だから、今は辛いかもしれませんが、2年目以降の明るい未来を想像しましょう。

もう少しだけ、今の状況を我慢すれば、明るい未来が待っています。

看護師が人生のすべてではないと思うようにする

新人看護師のリアリティショックの対策方法4つ目は、看護師が人生のすべてではないと思うようにすることです。あなたの生活は今、看護師の仕事一色になっていると思います。

新人看護師の頃は、勉強しなければいけないことがたくさんあって、帰宅後も仕事のことを考え、休みの日もふとした瞬間に仕事のことを考えてしまうのではないでしょうか。

仕事のことしか考えられない日々を送っていると、どうしても視野が狭くなり、精神的に追い詰められていきます。

ですから、看護師が人生の全てではないと思うようにしましょう。

まずは、休日の勉強をやめて、1日中好きなこと、やりたいことをやって、仕事のことを頭の中から追い出してしまいましょう。

次に、看護師を辞めたって死ぬわけではないと思うようにしてください。もうどうしようもなく辛くなったら、看護師を辞めたって良いんです。

そのように考えられれば、気持ちが軽くなると思いますので、看護師の仕事を少しだけ客観視できるようになります。

そうすれば、開き直って、もう少しだけ看護師の仕事を続けてみようかなと思えるのではないでしょうか。

教育体制・指導が手厚い職場を選ぶ

新人看護師のリアリティショックの対策法、5つ目は教育体制や指導が手厚い職場を選ぶことです。新人看護師を丁寧に指導する職場では、リアリティショックが起きにくいのです。

前出の論文、勝原裕美子、ウィリアムソン彰子、尾形真実哉「新人看護師のリアリティ・ショックの実態と類型化の試み」でも、リアリティショックがあることを前提に新人に丁寧にかかわることを組織的に決定している職場では、リアリティショックが起こりにくいとしています。

例えば、独り立ちする時期を一律に決めるのではなく、新人看護師の成長度に合わせて、1人1人に柔軟に対応している職場だと、理想と現実のギャップが起こりにくいですし、新人看護師も「見守られている」という安心感の中で働けるので、リアリティショックが起こりにくいのです。

新人看護師として就職先を探している看護学生も、今働いている職場でリアリティショックを感じていて、転職しようと考えている新人看護師さんも、教育体制や指導が手厚い職場を選ぶと良いでしょう。

まとめ

新人看護師がリアリティショックを受ける要因と対策法をまとめました。

新人看護師は、ほぼ全員がリアリティショックを受けます。そして、それを乗り越えるためには、ご紹介した5つの対策法を実践すると良いでしょう。

教育体制が整っていて、指導が手厚い職場を探すなら、転職サイトを利用すると良いですよ

転職サイトなら、新人看護師の教育体制を詳しく調べてくれますので、リアリティショックが起こりにくい職場、たとえリアリティショックが起こっても回復が早い職場を見つけることができるのです。