新人看護師とプリセプターの関係に悩んでいる人は多いと思います。
新人看護師がプリセプターとの関係性に悩むことも多いですが、実はプリセプターも新人看護師との関係が上手くいかずに悩んでいる人も多いのです。
新人看護師がプリセプターとの関係を良好に保つためのコツを教えます!
目次
新人看護師はプリセプターの視点から考えてみよう
新人看護師がプリセプターとの関係に悩んでいるなら、まずはプリセプターの視点に立って物事を考えてみましょう。
新人看護師のあなたは、「プリセプターがむかつく!」とか「そんなに厳しく言わなくても」と思うこともあると思います。
でも、プリセプターの立場に立って考えてみると、プリセプターの苦労がわかりますので、また新しい気づきがあります。
相手の立場や相手の苦労をわかって、それに共感できれば、良い関係を築くための一歩を踏み出すことができるはずです。看護の基本は共感です。プリセプターにも共感するようにしましょうね。
新人看護師を育てなければいけない責任感
プリセプターの苦労の1つ目は、新人看護師を育てなければいけないという責任感を持っていることです。教育制度としては、「プリセプターは相談相手であり、お姉さんの立場」としている病院が多いですよね。
職場やチーム全体で新人看護師を育てていくから、プリセプター1人に責任を負わせることはないとしています。
でも、実際のところ、新人看護師を一番近くで見て、指導しているのはプリセプターですよね。そして、その新人看護師がきちんと一人前の看護師に育つかどうかは、プリセプター次第とも言えます。
プリセプターは新人看護師を育てなければいけないという責任感があるため、自分のプリセプティーにはついつい厳しく指導してしまうのです。
師長や先輩看護師からのプレッシャー
プリセプターの苦労の2つ目は、師長や先輩看護師からのプレッシャーがあることです。プリセプターは3~4年目の看護師が担当することが多いですよね。
看護師3~4年目は、一人前にはなっているものの、まだまだ強い立場であるとは言えませんし、学ばなければいけないことがたくさんある状態です。
まぁ、病棟の中でも立ち位置は中の下といったところでしょうか。そんな立場の人が、新人看護師を指導しているんです。
当然、先輩看護師や師長からは、「ちゃんと教えてるの?」とか「あんたがちゃんとしていないから、新人看護師が育たないのよ。」のようにプレッシャーをかけられることもあります。
それでも言い返せないんです。プリセプターは「はい、すみません。」と言って、謝るしかありません。
プリセプターは新人看護師を育てることに責任がある、上からもプレッシャーがあるという中間管理職的な立場なので、なかなか辛いものがあるんです。
教えるという難しさ
プリセプターの苦労の3つ目は、教えることの難しさです。あなたは人に何かを教えたことはありますか?「教える」、「指導する」というのはとても難しいことなのです。
しかも、看護師の場合、エビデンスに基づいて、理論的に指導しなければいけません。間違ったことを教えたら、患者さんが死んでしまいます。
プリセプターは看護教員でもなく、教えることへの専門的な研修を受けているわけでもありません。数年前までは新人看護師だった人です。
そんな人が、「はい、今から新人看護師の指導をしてください。」と言われたら、誰だって「え~!どうやって指導すれば良いの!?」と戸惑ってしまいますよね。
プリセプターってとても大変で、苦労が多い役割なんです。
新人看護師はプリセプターと二人三脚のつもりで
新人看護師のあなたもプリセプターの苦労がわかったと思います。新人看護師は毎日苦労の連続ですが、プリセプターもそれなりに毎日大変なんです。
そして、今のプリセプターの姿は数年後のあなたです。あなたも数年後には同じような苦労をすることになります。
そう思うと、プリセプターへの見方が変わるのではないでしょうか?プリセプターも大変なことを理解できたら、これからはプリセプターと二人三脚で歩んでいきましょう。
あなたは、「プリセプターにきちんと教えてもらって当たり前」、「なんでちゃんと教えてくれないの?」と思っていませんか?受け身の姿勢でいないでしょうか?
二人三脚で進んでいくためには、あなたも積極的に学んでいく必要があります。自分からわからないところは訊くようにする、何がわからないのかを明確にするなどの努力をしてください。
また、プリセプターから教えてもらったことは、きちんと自分のものにしていきましょう。例えば、言われたことはきちんとメモする、家に帰ってから見直しておくなどです。
あなたが頑張っている姿勢を見せれば、プリセプターも「あの子、頑張ってるな。私も頑張ろう」と思うようになり、良い方向に進んで行きます。
だから、新人看護師のあなたも、プリセプターについていくのではなく、一緒に歩んでいくつもりで頑張りましょう。
新人看護師がプリセプターと性格的に合わないのは仕方がない
新人看護師がプリセプターとの関係が上手くいかないという場合、性格的に合わないということもありますよね。
同期の新人看護師はプリセプターと友達のように和気あいあいと仲良くやっているのに、私のプリセプターはそっけなくて、何か会話が続かないと悩んでいる人もいると思います。
でも、それはそれで良いと思うんです。新人看護師とプリセプターは友達ではありません。友達のように接することで、気軽に相談できるという良い面もありますが、悪い面もあります。
甘えが出てしまったり、関係性の線引きができずに、変に馴れ馴れしくなって、関係性が一気に壊れてしまったり。
それなら、新人看護師とプリセプターという関係性をきちんと保って、まずは看護師として成長することの方が効率が良いし、重要だと思いませんか?
それに、これから社会人として働いていく上で、全ての人と気が合うというわけではありません。気が合わない人もいますし、嫌がらせをしてくる人もいます。
社会に出たら、そういう人とも仲良くやっていかなくてはいけません。学生時代のように、気が合わないから話さないというわけにはいかないんです。
だから、プリセプターと性格的に合わなくても、これも社会人としてやっていくための練習だと思って、仲よくしなくても、仕事上は支障のないように接するようにしましょう。
新人看護師がプリセプターとどうしても合わない時は?
新人看護師がプリセプターとどうしてもうまくやっていけないという時は、どうすれば良いのでしょうか?
あなたが二人三脚で頑張ろうとしても、良い距離を取りつつ頑張ろうとしても、プリセプターの方にその気がなかったら、どうしようもないですよね。
それどころか、プリセプターからイジメや嫌がらせのようなことをされることもあるかもしれません。実際に、プリセプター制度はイジメの温床になるからという理由で廃止する病院もちらほらと出てきているんです。
明らかなイジメや嫌がらせをされてまで、頑張る必要はありません。
性格が合わないこととイジメ・嫌がらせは違います。
そういう時は、師長に相談しましょう。プリセプターにどんな嫌がらせをされているのかなどを客観的に伝えて、できればプリセプターを交代してもらえないか相談してください。
そうすると、師長は注意してあなたとプリセプターの様子を見てくれるようになります。そして、イジメや嫌がらせを受けていることが分かれば、プリセプターを違う人に交代してくれるはずです。
まとめ
新人看護師とプリセプターの関係を上手くいかせるコツをまとめました。新人看護師とプリセプターは、それぞれ苦労がありますので、二人三脚で頑張っていきましょう。
もし、プリセプターとどうしてもうまくいかない、師長も何の対応もしてくれないという場合は、転職を考えても良いと思います。
プリセプター制度がないけれど、教育制度は整っている職場で働けば、今の悩みを解決できると思います。
プリセプター制度がない職場に転職するなら、転職サイトを使うと良いですよ。転職サイトなら、担当コンサルタントがプリセプター制度がない職場を紹介してくれるんです。