看護師の給料が高い病院とは?高年収の病院の傾向と具体例をランキング形式で紹介!

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看護師の給料が高い病院はどこ?年収アップのポイントや注意点まとめ

看護師の給料が高い病院はどこでしょうか?

せっかく働くなら、できるだけ給料が高い病院で働きたいと思うのは、当たり前のことですよね。

看護師の給料が高い病院をランキング形式でまとめました。

また、年収アップのために給料が高い病院を探すポイントや額面以外に大切なことも説明しています。

看護師の給料が高い病院どこだ!?ランキング形式でチェック!

看護師の給料が高い病院はどこでしょうか?どうせ働くなら、がっちり稼ぎたい。これは、誰でも考えることです。

看護師の給料が高い病院を、設置主体別、都道府県別にランキング形式でまとめました。

  1. 設置主体別看護師の給料ランキング
  2. 都道府県別看護師の給料ランキング
  3. 病床規模別看護師の給料ランキング

設置主体別看護師の給料ランキング

まずは、設置主体別の看護師の給料ランキングです。病院は様々な法人や団体が設置しています。設置主体によって看護師の給料は変わってきますので、設置主体別の平均給料ランキングベスト5を見ていきましょう。

日本看護協会の「2022年 病院看護・助産実態調査報告書」を使用し、勤続10年の看護師の平均給料(税込み)でランキングを作りました。

  • 第1位 私立学校法人(私立大学病院)=359,667円
  • 第2位 会社(企業立病院)=357,728円
  • 第3位 日本赤十字社=350,417円
  • 第4位 社会保険団体(社会保険連合会や健康保険組合)=349,033円
  • 第5位 国立(国立病院機構や国立大学病院、JCHOや労災病院)=341,930円

勤続10年の看護師の平均給料は324,446円ですので、このベスト5の病院はいかに給料が高いかがわかると思います。

これらの病院は、ボーナスも多めなので、年収も高くなる傾向にあります。

都道府県別看護師の給料ランキング

次に、都道府県別の看護師の給料ランキングを見ていきましょう。同じ日本でも、どこで働くかによって、看護師の給料は変わってきます。

ここでは、厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査から都道府県別の看護師の給料ランキングベスト5を作りました。

全国平均の看護師の平均給料は、男性で359,900円、女性で350,600円となっています。

<都道府県別男性看護師の給料ランキング>

  • 第1位 埼玉県=397,000円
  • 第2位 岐阜県=382,600円
  • 第3位 静岡県=380,000円
  • 第4位 岩手県=375,600円
  • 第5位 神奈川県=370,700円

<都道府県別女性看護師の給料ランキング>

  • 第1位 東京都=382,800円
  • 第2位 埼玉県=372,900円
  • 第3位 兵庫県=369,500円
  • 第4位 奈良県=363,700円
  • 第5位 奈良県=359,100円

女性看護師の場合、首都圏・大阪都市圏の給料が高いことがわかります。ちなみに、大阪は第6位(354,000円)でした。このことから看護師の給料は東京周辺・大阪周辺が高いと言えるでしょう。

「じゃあ、男性看護師はどうなの?地方でも高いところがあるけれど」という疑問が出てきますよね。

これはあくまで想像ですが、男性看護師は女性看護師よりも人数が少ないです。

そのため、厚生労働省のデータのサンプル数が少ないため、女性看護師よりもイレギュラーな結果になりやすいのでしょう。

男性看護師の東京都の平均給料は364,800円、大阪府の平均給料は352,200円ですから、男性看護師も首都圏・大阪都市圏は給料は高めになっています。

病床規模別看護師の給料ランキング

続いて、病床規模別の看護師の給料ランキングを見ていきましょう。

ここでも、日本看護協会の「2022年 病院看護・助産実態調査報告書」からデータを引用し、病床規模別に勤続10年(31~32歳・非管理職)の看護師の給料ランキングを作りました。

  • 第1位 500床以上=354,173円
  • 第2位 400~499床=341,150円
  • 第3位 300~399床=336,987円
  • 第4位 200~299床=322,252円
  • 第5位 100~199床=319,479円
  • 第6位 99床以下=311,133円

このように看護師の給料は病床数と見事に比例していることがわかります。

看護師が給料が高い病院を探しているなら、まずは病床数が大きい病院を探してみると良いでしょう。

ここまでご紹介してきた設置主体別・都道府県別・病床規模別の看護師の給料ランキングの情報をもとに、具体的にはどのような病院の給料が高いのかを見ていきましょう。

 

看護師の給料が高い病院は都市部の私立大学病院や公的病院

設置主体別の看護師の給料が高い病院ランキングと都道府県別の看護師の給料ランキング、病床規模別の看護師の給料ランキングを紹介しましたが、この結果から、給料が高い病院というのが浮かび上がってくると思います。

看護師の給料が高い病院は、東京や大阪周辺にある私立大学病院です。東京や大阪周辺にある私立大学病院に勤めれば、平均以上の給料を稼ぐことができるのは、ほぼ間違いないでしょう。

ただ、付属病院を持っている私立大学は全国に29大学しかありません。東京・大阪周辺に絞ると、さらに少なくなるでしょう。

また、私立大学病院はERやICU、CCUなどを備え、高度で専門的な治療を行っているため、看護師に要求されるレベルも高くなります。私立大学病院の看護師は、入職後も日々自己研鑽に励まなくてはいけません。

東京・大阪周辺の私立大学病院で働くという道は、狭き門なのです。

また、私立大学病院でなくても、設置主体別の給料ランキングに入っている企業や日本赤十字社、社会保険団体、国立の病院で、都市部にある大規模病院も給料が高い条件を満たしています。

つまり、看護師の給料が高い病院は、都市部にある大規模な私立大学病院や公的病院であると言えます。

「本当?実際はどうなの?本当に都市部の大規模な私立大学病院や公的病院は給料が高いの?」

と疑っている看護師さんのために、都市部にある人気病院を30代前半の看護師の給料・年収の高い順にランキング形式でまとめました。

 

東京都の看護師に人気の病院で給料・年収が高いのはどこ?ランキング形式で紹介!

看護師の給料が高い病院はどんな病院なのかを具体例を出して検証していきましょう。

まずは基準となる東京都の30代前半の看護師の平均給料を確認しておきましょう。

日本看護協会の「2022年 病院看護・助産実態調査 報告書」から東京都の31~32歳(勤続10年・非管理職)の看護師の給料・年収を確認しておきましょう。

<東京都の31~32歳の看護師の平均給料>

  • 給料:356,711円
  • 基本給:257,919円

厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査によると、東京都の看護師(39.5歳)の平均ボーナス額は88万3,700円です。

ここから東京都の30代前半の看護師の平均年収は516万4,232円程度になります。

次に、東京都の人気病院の30代前半の看護師の年収ランキングを見ていきます。

東京都の看護師に人気の病院トップ14を30代前半の看護師の年収が高い順にランキング化しました。

(参照元:「東京都の病院人気ランキング【看護師求人編】- 評判や給料を徹底調査」)

 

<東京都の人気病院の30代前半の看護師年収ランキング>

  • 1位 順天堂大学医学部附属順天堂医院:650~750万円(中央値700万円)
  • 2位 慶應義塾大学病院:600~700万円(中央値650万円)
  • 3位 虎の門病院:600万円
  • 4位 東京慈恵会医科大学附属病院:570万円
  • 5位 国立がん研究中央病院:520~600万円(中央値560万円)
  • 6位 東京大学医学部附属病院:500~600万円(中央値550万円)
  • 7位 武蔵野赤十字病院:500~600万円(中央値550万円)
  • 8位 帝京大学医学部附属病院:500~580万円(中央値540万円)
  • 9位 東京医科大学病院:500~570万円(中央値535万円)
  • 10位 杏林大学医学部付属病院:500~560万円(中央値530万円)
  • 11位 東京都立多摩総合医療センター:500~550万円(中央値525万円)
  • 12位 がん・感染症センター都立駒込病院:500~540万円(中央値520万円)
  • 13位 岩井整形外科内科病院:510万円
  • 14位 聖路加国際病院:500万円

 

このような結果になりました。

年収の中央値が東京都の30代前半の看護師の平均年収よりも高いと言える上位10位までの病院の設置主体を見ると、

  • 1位:順天堂大学病院→私立学校法人
  • 2位:慶應大学病院→私立学校法人
  • 3位:虎の門病院→国立
  • 4位:慈恵病院→私立学校法人
  • 5位:がん研中央病院→国立
  • 6位:東大病院→国立
  • 7位:武蔵野日赤病院→日本赤十字社
  • 8位:帝京大学病院→私立学校法人
  • 9位:東京医科大学病院→私立学校法人
  • 10位:杏林大学病院→私立学校法人

私立学校法人(私立大学病院)が6つを占め、国立が3つ、赤十字社が1つという内訳になりました。

特に、1位の順天堂と2位の慶應はずば抜けて年収が高いですよね。

ここで、もう一度設置主体別の31~32歳の看護師の平均給料ランキングを確認しましょう。

  • 第1位 私立学校法人(私立大学病院)=359,667円
  • 第2位 会社(企業立病院)=357,728円
  • 第3位 日本赤十字社=350,417円
  • 第4位 社会保険団体(社会保険連合会や健康保険組合)=349,033円
  • 第5位 国立(国立病院機構や国立大学病院、JCHOや労災病院)=341,930円

東京都の人気病院の30代前半看護師の年収ランキングは、この設置主体別ランキングにほぼ沿った結果になっていることがわかります。

企業立病院や社会保険団体の病院数が少ないことを考慮すると、ほぼ一致する結果になっていると言って良いのではないでしょうか。

このことからも、看護師が給料が高い病院で働きたいなら、第一候補は私立大学病院になると言えます。

ただ、ランキングを見てわかるように、私立大学病院なら自動的に給料が高くなるというわけではありません。

14位の聖路加国際病院も私立大学病院ですから。

では、私立大学病院の中で給料・年収が高くなる要素にはどんなものがあるのでしょう?

給料が高くなる要素には基本給や手当額などがありますが、このランキング限定で考察するのであれば、ボーナスは私立大学病院の看護師の年収で大きな要素の1つとなっています。

1位の順天堂大学医学部附属順天堂医院のボーナスは6.2ヶ月分+α(2022年度実績)、慶應義塾大学病院は6.4ヶ月分(2021年度実績)です。

このボーナスは全国的に見てもダントツに高いです。

ということは、看護師が給料が高い病院で働くなら、私立大学病院の中でもボーナスに着目すべきと言えるかもしれません。

 

大阪府の看護師に人気の病院で給料・年収が高いのはどこ?ランキング形式で紹介!

大阪府の看護師に人気の病院で給料・年収が高いのはどこでしょうか?

基準となる大阪府の30代前半の看護師の平均給料を確認しておきましょう。

日本看護協会の「2022年 病院看護・助産実態調査 報告書」から大阪府の31~32歳(勤続10年・非管理職)の看護師の給料・年収を確認していきます。

<大阪府の31~32歳の看護師の平均給料>

  • 給料:335,147円
  • 基本給:252,305円

厚生労働省の令和4年賃金構造基本統計調査によると、大阪府の看護師(41.2歳)の平均ボーナス額は845,900円です。

ここから大阪府の30代前半の看護師の平均年収は486万7,664円程度になります。

次に、大阪府の人気病院の30代前半の看護師の年収ランキングを見ていきます。

大阪府の看護師に人気の病院トップ15を30代前半の看護師の年収が高い順にランキング化しました。

(参照元:「大阪府の病院人気ランキング【看護師求人編】- 評判や給料を徹底調査」)

  • 1位 大阪大学医学部附属病院:550~650万円(中央値600万円)
  • 1位 大阪国際がんセンター:600万円
  • 3位 大阪公立大学医学部附属病院:570万円
  • 4位 大阪急性期・総合医療センター:500~600万円(中央値550万円)
  • 4位 北野病院:500~600万円(中央値550万円)
  • 4位 大阪赤十字病院:500~600万円(中央値550万円)
  • 4位 関西医科大学附属病院:500~600万円(中央値550万円)
  • 8位 国立循環器病研究センター:530万円
  • 8位 大阪府済生会泉尾病院:530万円
  • 10位 大阪病院:500~550万円(中央値525万円)
  • 11位 大阪市立総合医療センター:520万円
  • 11位 富永病院:520万円
  • 13位 近畿中央呼吸器センター:500万円
  • 14位 淀川キリスト教病院:450~500万円(中央値475万円)
  • 15位 大阪回生病院:450万円

このような結果になりました。

年収の中央値が大阪府の30代前半の看護師の平均年収よりも高いと言える上位13位までの病院の設置主体を見ると、

  • 1位 大阪大学医学部附属病院→国立
  • 1位 大阪国際がんセンター→国立
  • 3位 大阪公立大学医学部附属病院→公立
  • 4位 大阪急性期・総合医療センター→公立
  • 4位 北野病院→公益法人
  • 4位 大阪赤十字病院→日本赤十字社
  • 4位 関西医科大学附属病院:→私立学校法人
  • 8位 国立循環器病研究センター→国立
  • 8位 大阪府済生会泉尾病院→済生会
  • 10位 大阪病院→国立
  • 11位 大阪市立総合医療センター→公立
  • 11位 富永病院:520万円→医療法人
  • 13位 近畿中央呼吸器センター→国立

となります。

13病院の内訳は、国立が5つ、公立が3つ、私立大学法人、公益法人、日本赤十字社、済生会、医療法人がそれぞれ1つずつになります。

大阪は東京よりも私立大学病院が少なく、大規模病院は国立・公立病院が多いという事情の違いがあるため、国立や公立の給料が高めという結果になっていると思われます。

この人気病院ランキングには惜しくも入っていませんが、大阪狭山市にある私立大学病院の近畿大学医学部付属病院の30代前半の看護師の年収は500~700万円(中央値600万円)です。

これをランキングに入れると同率1位になりますので、やはり私立大学病院の看護師の給料は高いと言えるでしょう。

大阪の病院で看護師の給料の高い病院を選ぶなら、まずは「大規模病院」であること

その次に、設置主体に着目して、私立大学病院か国立・公立病院を中心に探すべきであることがわかります。

 

看護師の給料が高い病院には救急病院や慢性期病院、専門病院もある!

看護師の給料が高い病院は、都市部にある私立大学病院や公的病院であることがわかりました。

でも、「大学病院とか公的病院は高度急性期病院ばかりでしょ?私、そういう病院はちょっと・・・」、「前に大学病院で働いていたんだけど、疲れちゃったから・・・。大学病院とか公的病院以外で給料が高い病院はないの?」と思っている看護師さんも多いと思います。

確かに、いくら給料が高いからと言って、大学病院とか公的病院に転職するというのはちょっとハードルが高いですよね。

でも、大丈夫!

安心してください。

看護師の給料が高い病院は都市部の私立大学病院や公的病院だけではありません。

二次救急病院や郊外の慢性期病院、専門病院の中にも看護師の給料が高い病院はあります。

二次救急病院は忙しく、求められるスキルが高いので、その分給料が高いところが多いです。

郊外の慢性期病院は超高齢化社会の中で需要が高いのですが、看護師確保が難しいため、給料が高めに設定されているところがあります。

専門病院も求められるスキルが高いために、給料が高めに設定されています。

ただ1つ注意しなければいけないことがあります。

私立大学病院や公的病院は給料が高いところが多いです。

私立大学病院や公的病院なら、平均以上の給料・年収が保証されると言って良いでしょう。

でも、二次救急病院や慢性期病院、専門病院は、絶対に給料・年収が高いというわけではありません。

「二次救急病院や慢性期病院、専門病院の中には給料が高い病院がある」というだけであり、二次救急病院や慢性期病院、専門病院なら絶対に給料が高いというわけではないのです。

だから、二次救急病院や慢性期病院、専門病院で給料が高い病院に転職したいなら、しっかり吟味して探す必要があります。

では、ここからは二次救急病院や慢性期病院、専門病院の中で給料が高い病院名を具体的にご紹介していきます。

ここでご紹介する年収は30代前半の看護師のおおよその目安です。

東京の給料が高い二次救急病院や慢性期病院、専門病院

東京の給料が高い二次救急病院

東京で給料が高い二次救急病院には、久我山病院や総合東京病院があります。

  • 久我山病院:年収600万円(30代前半)
  • 練馬総合病院:年収542万円(経験10年目)

どちらも200床前後の二次救急病院になります。

 

東京の給料が高い慢性期病院

東京で給料が高めの慢性期病院をご紹介します。

慢性期病院という特性上、都心部ではなく郊外にあることが多いです。

  • 世田谷記念病院:年収600万円(30代前半)
  • よみうりらんど慶友病院:年収600万円(30代前半)

慢性期病院は残業が少なめなので、ワークライフバランス重視派におすすめです。

 

東京の給料が高い専門病院

東京の給料が高い専門病院をご紹介します。

  • 綾瀬循環器病院:年収589万円(経験8年)
  • 豊島中央病院:年収614万円(経験10年)

綾瀬循環器病院は循環器専門病院、豊島中央病院は透析専門病院になります。

大阪の給料が高い二次救急病院や慢性期病院、専門病院

大阪の給料が高い二次救急病院

大阪で給料が高い二次救急病院には、摂南総合病院や守口敬仁会病院があります。

  • 久我山病院:年収528万円~(経験4年)
  • 守口敬仁会病院:年収540万円~

どちらも200床~300床程度の二次救急病院になります。

 

大阪の給料が高い慢性期病院

大阪ので給料が高めの慢性期病院をご紹介します。

慢性期病院という特性上、都心部ではなく郊外にあることが多いです。

大阪の給料が高い慢性期病院の代表例は豊中平成病院や第二東和会病院です。

  • 豊中平成病院:年収550万円(経験6年)
  • 第二東和会病院:年収570万円(経験10年)

どちらも残業が少なく、ワークライフバランスを取りやすい環境です。

豊中平成病院は夜勤手当が1回20,000円と高いことが特徴です。

 

大阪の給料が高い専門病院

東京の給料が高い専門病院をご紹介します。

  • 国立循環器病研究センター:530万円(30代前半)
  • 大阪整形外科病院:年収510万円(経験10年)

国立循環器病研究センターは循環器専門病院、大阪整形外科病院は整形外科専門病院になります。

大阪の専門病院は大阪の看護師の平均年収(486万7,664円)よりは高いものの、そこまで飛びぬけて年収が高いというわけではありません。

看護師が給料が高い病院を探す6つのポイント

看護師は給料が高い病院で働きたいからといって、全員が東京や大阪周辺の私立大学病院で働くわけにもいきませんよね。

東京や大阪周辺でない人は、給料が高い病院で働きたいからといって、わざわざ引っ越すというのも考え物です。引越し費用を考えたら、いくら給料が高くても、下手をすればマイナスになる可能性があるのですから。

「東京や大阪周辺の私立病院」以外で、看護師の給料が高い病院を探すなら、どんなポイントをチェックして、求人を探せば良いのでしょうか?

  1. 基本給
  2. 夜勤手当
  3. 経験年数の加算
  4. 各種手当の充実度
  5. ボーナスの支給実績
  6. 昇給率

基本給

給料が高い病院で働きたい看護師は、基本給をチェックしましょう。看護師の基本給は低いと言われていますが、「基本給は低くても仕方がない」と諦めるのではなく、少しでも基本給が高いところを探すべきです。

基本給は「これだけの賃金は絶対に支給しますよ」という給料です。夜勤に入らなくても、残業しなくても、絶対にもらえるのが基本給なのです。

また、基本給はボーナスの支給額にも影響してきますよね。先ほどご紹介した日本看護協会の「2022年 病院看護・助産実態調査報告書」によると、基本給の平均は次のようになっています。

  • 3年課程卒の新卒看護師=203,276円
  • 大卒の新卒看護師=209,616円
  • 勤続10年の看護師=246,770円

勤務地が都市部か田舎かによっても変わりますが、できればこの基本給の平均額以上の基本給をもらえる求人を探すようにしましょう。

夜勤手当

看護師が給料が高い病院を探したいなら、夜勤手当の額にも注目です。夜勤手当は看護師の給料の中で高い割合を占めています。夜勤手当にこだわるかどうかで、看護師の給料は大きく変わってきます。

日本看護協会の「2020年 病院看護実態調査報告書」によると、夜勤手当の平均額は、以下のとおりです。

  • 2交替制=11,286円
  • 準夜勤=4,154円
  • 深夜勤=5,122円

2交替制の場合、夜勤手当の平均額は約1万円ですが、2000円未満の病院もありますし、2万円以上の病院もあります。

月に4回の夜勤に入ると考えると、夜勤手当が2000円なら1ヶ月で8000円。夜勤手当が1万円なら、1ヶ月で4万円。夜勤手当が2万円なら1ヶ月で8万円。

これだけの差が出るんです。夜勤に入るつもりの看護師さんは、夜勤手当の額には必ずこだわりましょう。

経験年数の加算

看護師が給料が高い病院を探すなら、経験年数を全部加算してもらえるかどうかを確認しなければいけません。

今までの看護師の経験年数を評価して、給料に加算してもらえれば、基本給は高めからスタートになります。

でも、経験年数をまったく評価してもらえないと、新人看護師の初任給と同じ給料しかもらえません。

そのため、給料が高い病院を探すなら、必ずあなたの経験年数をきちんと全部加算してくれるかどうかを確認するようにしましょう。

そのためにも「看護師は経験加算の仕組みを知らないと損!給料アップ秘訣はこれ!」も読むことをオススメいたいします。

各種手当の充実度

給料が高い病院を探すなら、各種手当の充実度もチェックが必要です。住宅手当や家族手当、皆勤手当などですね。

東京都だと住宅手当は2~3万円もらえることも珍しくありません。また、家族手当は金額だけではなく、子どもがいれば自動的にもらえるのか、あなたの扶養に入れていないともらえないのかなどの条件が病院によって違います。

手当はもらっておいて損はありませんので、手当の種類や手当の額、手当が支給される条件はきちんと確認しておきましょう。

例えば、家族手当は扶養に入れている家族がいないと支給されない病院が多いですが、一部の病院は子どもがいれば扶養に入っていなくても支給してくれることがあります。

ボーナスの支給実績

給料が高い病院を探すなら、絶対に無視できないのがボーナスの支給実績です。ボーナスの支給実績は、月収には関係ありませんが、年収に大きく関係します。

基本給が25万円の場合、ボーナスが2ヶ月分の病院と5ヶ月分の病院では年収で75万円の差が出ます。月収は同じでも、年収は75万円も違ってくるんです。

だから、給料が高い病院を探すなら、ボーナスの支給実績は多い病院を選びましょう。できれば、4ヶ月分以上はほしいですね。

昇給率

最後に、昇給率です。看護師の昇給率は低いです。基本給の項目のデータを見返してみてください。10年働いても4~5万円しか昇給しないのです。

  • 3年課程卒の新卒看護師=203,276円
  • 大卒の新卒看護師=209,616円
  • 勤続10年の看護師=246,770円

昇給率は、おおよそ2%前後でしょうか。昇給率が高ければ、長く働けば働くほど、どんどん基本給が高くなり、給料がアップしていくということですから、昇給率は少しでも高い病院を選んだほうが良いのです。

看護師の給料が高い病院を探すなら、割に合うかどうかを確認

看護師の給料が高い病院ランキングや給料が高い病院を探すポイントをご紹介しました。誰だって、給料は高いほうが良いですし、お金はいくらあっても困るものではありませんので、給料が高い病院を探すのは、間違いではありません。

でも、ただ給料だけにこだわって転職先を決めると悲惨なことになりかねないのです。

  1. 給料が高くてもブラック病院だったらどうなる?
  2. どんな病院で働くかはあなたの価値観次第!

給料が高くてもブラック病院だったらどうなる?

給料が高い病院を探すのは間違いではありません。でも、給料にだけこだわるのは問題です。もし、給料が高くても、その病院がブラックだったら、どうですか?

たとえば、看護師の年収が1000万円の病院があったとします。看護師の平均年収は480万円ですから、平均年収の2倍以上の給料を稼げるなんて、夢のような病院ですよね。

でも、その病院は残業が月100時間以上あって、1ヶ月の休みは4日間しかない。有給は絶対に使えない。師長が横暴で最悪。先輩看護師はみんな意地悪。新人&転職者にはいじめをするのが慣習化。

こんな病院だったら、どうでしょうか?年収1000万円の価値はないと思いませんか?それなら、給料の手取りは下がっても、もっと良い職場があると思いませんか?

いくら給料が高くても、その金額以上にブラックな病院だったら、給料が高いとは感じることができずに、割に合わないと感じてしまうことがあるんです。

たとえば、最初に給料が高いとお話した私立大学病院は、確かに給料が高いですが、激務で残業が多いので、疲れ果てて退職する人も少なくありません。

そういう人にとっては、私立大学病院は仕事内容と給料額が見合っていないのです。

どんな病院で働くかはあなたの価値観次第!

じゃあ、給料が高くて、ホワイトな職場に転職すれば良いじゃない!と思うかもしれません。確かにそのとおりです。

給料が高くて、働きやすいホワイトな病院なら、額面以上に給料が高いと感じることができると思います。

ただ、そのような理想的な職場はほとんどないのが現実です。しかも理想的な職場は、看護師の定着率が高いので、なかなか求人が出ません。

だから、現実的には「給料が高くて、ちょっと忙しい病院」を探すのが良いと思います。

ただ、あなたの価値観によっては、「給料がそこそこで、まあまあ楽な病院」、「給料はそこまで高くないけれど、かなり楽な病院」でも、給料が高いと感じることができるでしょう。

給料が高い病院を探す上で、一番大切なことは「割に合うかどうか」です。その給料と、業務内容・職場環境が釣り合っているか、満足できるかどうかを必ず確認するようにしてください。

まとめ

看護師の給料が高い病院ランキングと給料が高い病院を探すポイントなどをまとめました。給料が高い病院は東京・大阪周辺の私立大学病院です。

ただ、私立大学病院以外にも給料が高い病院はありますので、ご紹介したポイントをチェックしながら求人を探しましょう。また、あなたの価値観に合っていて、割に合うかどうかも重視して下さいね。

給料が高い病院を探すなら、転職サイトを利用すると良いですよ。転職サイトでは私立大学病院の求人を扱っていますし、それ以外の病院からも担当コンサルタントがご紹介した6つのポイントを調べて、給料が高い病院の求人をピックアップしてくれます。

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