ベテラン看護師が転職しようかなと考える時、「もう若くないのに、転職できるのかしら?」と不安になることもあると思います。
でも、大丈夫です!経験豊富なベテラン看護師はどんな職場でも頼りにされる存在なので、年齢を気にせずに転職することができます。
ただ、ベテラン看護師が転職する時には、こだわりが必要です。ベテラン看護師が転職する理由や注意点をまとめました。
目次
ベテラン看護師は転職先でも頼られる存在!
ベテラン看護師の転職理由や転職する時の注意点を説明する前に、まずはベテラン看護師とは何か、その定義や中堅看護師との違い、役割などを確認しておきましょう。
ベテラン看護師とは?
ベテラン看護師の定義は何でしょうか?「ベテラン看護師」の明確な定義はありませんが、一般的には看護師経験が10年以上あると、ベテラン看護師と呼ばれるようになりますね。
最近は、30代・40代の新卒看護師が増えてきていますので、年齢だけを見て、ベテラン看護師かどうかを判断することはできません。
ベテラン看護師は熟練看護師と呼ばれることもありますので、年齢ではなく看護師経験年数が、ベテラン看護師かどうかの判断基準になると思います。
では、中堅看護師の定義はどうでしょうか?中堅看護師は何年目の看護師なのでしょう?中堅看護師の定義は、看護師経験5年以上10年未満だと思います。
ただ、先ほども言いましたが、ベテラン看護師・中堅看護師の明確な定義はありませんので、この経験年数による区別はあくまでも目安です。
経験年数のほかに、年齢やスキル、雰囲気、役職の有無なども関係してくることもありますね。
ベテラン看護師の役割は?
看護師経験が10年以上あるようなベテラン看護師は、職場においてどんな役割があるのでしょうか?
ベテラン看護師の役割は、簡単に言うと後輩看護師の見本になることですが、具体的な役割を3つ説明します。
ベテラン看護師の役割は以下の3つになります。
- 職場のまとめ役
- 後輩看護師の教育&相談役
- 経験を活かしての緊急時の対応
後輩看護師の見本となるために、ベテラン看護師に求められる役割を詳しく解説していきます。
職場のまとめ役
ベテラン看護師の役割は、職場のまとめ役になることです。若手看護師や中堅看護師が意見を言いやすいような職場の雰囲気を作るなど、仕事がスムーズに進むようにまとめていきます。
ベテラン看護師の中には主任や師長などの役職に就いている人も多いと思いますが、管理職の仕事も簡単に言えば、職場のまとめ役ですよね。
後輩看護師の教育&相談役
ベテラン看護師の役割の2つ目は、後輩看護師の教育をすることです。新人・若手・中堅看護師にその経験を活かして、指導をしていきます。
また、後輩看護師の相談役になることも、ベテラン看護師の大切な役割です。
経験を活かしての緊急時の対応
ベテラン看護師は経験が豊富ですので、緊急時にも落ち着いて適切な対応を取ることができます。
患者さんが急変した時はもちろんですが、患者や家族からのクレームにも適切な対応をして、後輩看護師に見本を見せるのです。
ベテラン看護師が転職する理由は何?
ベテラン看護師が転職する理由は何でしょうか?ベテラン看護師が転職を考える理由の中で多いものを3つご紹介します。
ベテラン看護師が転職を考える理由は以下の3つになります。
- 職場での居心地が悪くなってきた
- 体力的にきつくなった
- 家庭の事情で転職が必要
ベテラン看護師はどんなことで転職を考えるようになるのかを詳しく知れば、転職先に求める条件のヒントが見えてくるはずです。
職場での居心地が悪くなってきた
ベテラン看護師が転職する理由の1つ目は、職場での居心地が悪いことです。たとえば、大学病院などの大規模な急性期病棟では、20代の看護師が多く、40代以上の看護師は少なめになります。
そうすると、ベテラン看護師は同僚と話が合わない、職場で浮いた存在になってしまうなど職場で居心地が悪いと感じるようになり、転職を考えるようになるのです。
体力的にきつくなった
ベテラン看護師が転職を考える理由の2つ目は、体力的にきつくなってきたことです。
年を取るにつれて、夜勤後の疲れがなかなか取れなくなりますので、夜勤回数が多い職場で働くのに限界を感じる人もいます。
また、体位交換や移動介助などが多い職場は、腰痛などに悩むようになりますので、もう少し楽に働ける職場へ転職しようかなと考えることもありますよね。
家庭の事情で転職が必要
ベテラン看護師の転職理由の3つ目は、家庭の事情で転職が必要なことです。ベテラン看護師さんは、30代以上の年齢になります。
30代以上の女性は、結婚・妊娠・出産・子育てに加えて、親の介護をしなければいけないことがありますよね。
このような家庭の事情があると、今までと同じ職場で働いていくことができず、転職をしなければいけないケースも多いのです。
ベテラン看護師が転職する時にこだわりたい5つの注意点
ベテラン看護師が転職する時には、「採用してくれるなら、どこでも良いわ」というわけにはいきません。いろいろなこだわりを持って転職しなければいけないのです。
もし、あなたが何もこだわらずに、適当に転職先を決めてしまったら、今まで積み重ねてきた看護師キャリアが無駄になってしまうこともあります。
ベテラン看護師はベテランなりのこだわりを持って転職しましょう。そうすれば、転職して良かったと心から思えるはずです。
ベテラン看護師がこだわるべき注意点は以下の5つになります。
- 今までの経験をきちんと評価してくれるか
- やりがいを感じることができるか
- 体力的に無理なく働けるか
- 育児・介護との両立は可能か
- 長く働ける職場かどうか
これらの注意点が転職にどう関係するのか、注意点を無視するとどんなデメリットがあるのかを1つ1つ説明していきます。
今までの経験をきちんと評価してくれるか
ベテラン看護師が転職する時には、今までの経験をきちんと評価してくれるかを確認してください。具体的には給料ですね。
今までの経験年数を評価して、それを給料に反映してくれるかどうかは、ベテラン看護師にとっては大きなポイントになります。
経験年数をまったく評価してもらえないと、新卒看護師と同じ給料になります。そうすると、転職によって大幅に年収がダウンする可能性があるのです。
また、経験年数を評価してもらえないと、今までの看護師経験を無視されたように感じるので、「私が今まで看護師として頑張ってきたことって何だったんだろう?」と思えてきます。
夜勤がきつくなってきたので、療養型病院から急性期病院の外来へ転職しました。そうしたら、基本給が約5万円も下がってしまったんです。うちは5年分の経験しか加算しないと言われてしまって。私は看護師経験が20年あったので、15年分の経験は捨ててしまったようなものです。夜勤手当もないし、基本給は下がるしで、年収は一気に大幅ダウンになってしまいました。日勤のみで楽ではあるものの、転職しないほうが良かったかもと思っています。基本給は5年分しか加算してくれないのに、仕事に関しては「経験20年のベテラン看護師さんだから、バリバリ即戦力として働いてね!期待してるわ!」なんて師長に言われてしまって。納得いきません。
日本看護協会の「2012年 病院勤務の看護職の賃金に関する調査」では、経験年数をすべて評価するところは46.0%、一部を評価するのは48.6%、全く評価しないのは1.9%となっていますので、ベテラン看護師はすべて評価する46.0%の職場を選びましょう。
ただ、看護師経験が長く、それを全部評価してもらって、給料に反映してもらうと、職場側にとっては給料が高騰して負担になりますので、採用されにくくなるというデメリットもあります。
また、クリニックや介護施設での経験は、経験年数として加算されないことが多いので、注意しておきましょう。
経験加算については、「看護師は経験加算の仕組みを知らないと損!給料アップ秘訣はこれ!」で詳しく解説していますので、転職を考えているベテラン看護師さんはぜひ読んでおくことをおすすめします。
やりがいを感じることができるか
ベテラン看護師が転職する時には、やりがいを感じことができるかもチェックしてください。あなたの専門性を活かして働けるところ、今までの経験を活かせるところでないと、もったいないですよね。
ベテラン看護師はたくさんの経験を積んできているので、それを活かせる職場に転職しないと、やりがいを感じることができません。
ベテラン看護師が仕事を続けていくため、仕事のモチベーションを保つためには、やりがいはとても重要な要素ですので、やりがいを重視して転職先を選びましょう。
体力的に無理なく働けるか
ベテラン看護師は、体力的に無理なく働けるかにも注目して下さい。はっきり言って、ベテラン看護師はこれからどんどん体力的に衰えていきます。
今の年齢で体力的にギリギリのハードさの職場だったら、数年後には「もう無理!」となってしまいます。そのため、今の時点では体力的に余裕があるような職場を選んでください。
ちなみに、体力的に楽なところは、力仕事がなく、夜勤がないところですが、今まで病棟の夜勤をやってきた人にとっては、介護施設の夜勤はとても楽に感じることもあります。
夜勤をやってガッチリ稼ぎたいけれど、体力的に不安という人は、介護施設への転職を考えてみると良いかもしれません。
今まで16年間、急性期病棟で働いてきましたが、体交や移動介助などの力仕事がきつくなってきて、腰痛に悩まされるようになったので、転職することにしました。看護学生時代の友人のアドバイスから、有料老人ホームへ転職したのですが、転職して良かったです。車椅子への移乗や入浴介助、トイレ介助などの力仕事は、基本的に介護士さんがやってくれて、私たち看護師はそのお手伝いをする程度なので、体力的には本当に楽です。夜勤も基本的に落ち着いていて、のんびり座っていられる時間が長いので、こんなに楽な夜勤があったなんて!と驚いています。この職場なら、腰への負担も少ないですし、これからも無理なく働いていけそうです。
育児・介護との両立は可能か
ベテラン看護師が転職するなら、育児や介護との両立は可能かどうかもチェックしましょう。ベテラン看護師の中には育児や介護を理由に転職する人がいると思います。
育児や介護と両立させるためには、先ほどの「体力的に無理なく働けるか」も重要ですが、それ以外に次のことを調べておきましょう。
- 有給消化率
- 平均残業時間
- ママさん看護師は多いか(育児の場合)
このようなことをチェックしておくと、育児や介護と両立しやすい職場に転職できると思います。
長く働ける職場かどうか
ベテラン看護師は、長く働ける職場を選んで転職しましょう。いくら看護師はいくつになっても転職できるとは言っても、年齢が上になればなるほど、転職先の選択肢は狭くなります。
だから、ベテラン看護師は「これが最後の転職」というくらいの意気込みで、定年まで長く働ける職場を選ぶようにしましょう。
年間休日数が多く、福利厚生が整っているところが良いですね。また、離職率に着目するのも良いと思います。離職率が低い職場は、それだけ働きやすい職場である証拠です。
どんな職場だと長く働けるのかは、人によって違うとは思いますが、あなたにとって長く働ける職場を選ぶようにしましょう。
ここまでの話をまとめると…
- 経験年数をまったく評価してもらえないと、新卒看護師と同じ給料になる
- ベテラン看護師が積んできた経験を活かしてやりがいを感じれる職場に転職する
- 体力的に楽なところは、力仕事がなく、夜勤がないところであるが、介護施設の夜勤はとても楽に感じる
- 育児・介護との両立のためには有給消化率、平均残業時間、ママさん看護師は多いか(育児の場合)も重要である
- 年齢が上になればなるほど、転職先の選択肢は狭くなるので自分にとって長く働ける職場を選ぶ
次に今現在、主任や師長などの役職に就いているベテラン看護師の転職について考えてみましょう
ベテラン看護師が転職する場合、管理職の求人にも注目!
ベテラン看護師で転職する人の中には、主任や師長などの役職に就いている人もいると思います。
役職に就いているベテラン看護師さんは、管理職として今の役職のまま転職することを考えましょう。
管理職が嫌で転職する人もいると思いますが、看護管理の仕事は好きだけど、やむを得ない理由で転職しなければいけないこともありますよね。
転職したら、また平のスタッフとして働かなくてはいけないというわけではありません。管理職の求人もあるのです。「師長として働いてもらいたい」、「主任として働いてもらいたい」という求人ですね。
管理職の仕事をしていて、管理職の仕事が好きなのに、転職したことによって、また平のスタッフとして働いて、管理職を目指すのは回り道になりますので、面倒ですし、もったいないですよね。
この管理職の求人は、その役職経験者限定の求人ですし、数が少ないので、なかなか目にする機会はなく、転職サイトで非公開求人として扱われていることが多いです。
管理職経験のあるベテラン看護師さんは、管理職として転職することも視野に入れてみてはいかがでしょうか?
急性期病棟で主任として働いていた22年目の看護師です。現場をまとめつつ、師長とのつなぎ役としての主任の仕事をするのはやりがいを感じていて、将来は師長を目指していたのですが、夫の転勤についていかなければならず、やむを得ず退職しました。夫の転勤先で、また看護師として働こうと思いましたが、普通のスタッフとして働くのではなく、管理職の仕事がしたいと思い、転職サイトを利用することにしました。担当についてくれたコンサルタントに、『以前は主任をしていて、できれば主任などの看護管理をしたい』と相談したところ、近くの療養型病院で主任看護師を募集する求人が出ていると紹介してもらいました。また主任として働けることになり嬉しいです!療養型病棟は急性期病棟とは違う点もあり、最初は戸惑いましたが、ゆとりを持って働けるので、今の私には急性期よりも合っている気がします。
ベテラン看護師が転職に失敗しないためには、転職サイトを使うべし!
ベテラン看護師は転職に失敗することができません。転職に失敗したら、今までのあなたの看護師キャリアに傷がついてしまうかもしれませんから。
ベテラン看護師が転職に成功するためには、転職サイトを使うことをおすすめします。先ほど説明したベテラン看護師がこだわるべき5つの注意点を覚えていますか?
- 今までの経験を評価してくれるか
- やりがいを感じることができるか
- 体力的に無理なく働けるか
- 育児・介護との両立は可能か
- 長く働ける職場かどうか
この5つの注意点をあなた自身の力で調べるのは無理があります。だから、転職サイトを使うのです。
転職サイトを使えば、担当コンサルタントがあなたの代わりに5つの注意点を詳しく調べてくれます。しかも、管理職の求人もたくさん扱っていますので、管理職として、または管理職候補として転職することも可能なんです。
だから、ベテラン看護師が転職するなら、転職サイトを使うべきですし、転職サイトを使わないとむしろもったいないのです。
まとめ
ベテラン看護師が転職する理由や注意点などをまとめました。ベテラン看護師は、今までの経験を活かしつつ、新しい看護師人生を踏み出せる職場に転職しましょう。
転職サイトを使うと、転職に失敗する可能性が限りなく低くなりますので、転職を考えているベテラン看護師さんは、ぜひ転職サイトを利用してみてください。もちろん、登録も利用も完全無料ですよ!
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