看護師が吸痰する時の注意点と観察ポイント

看護師が吸痰する時には、ただ痰を吸引すれば良いというわけではありません。

看護師が吸痰する時には、ただ痰を吸引すれば良いというわけではありません。

吸痰する時の注意点や観察ポイントを知ってから、患者さんの吸痰をすることで、より良いケアをすることができます。

看護師が吸痰する時の注意点と観察ポイントを説明していきます。

看護師は吸痰をルーティンで行ってはいけません!

看護師は吸痰をルーティンで行ってはいけません!

看護師が吸痰をする時、どんな時に行っていますか?患者さんが痰がらみを訴えた時?SpO2が下がった時?痰が絡んでいる音がした時?

このような時は、吸痰をして呼吸状態を改善しなければいけませんので、吸痰をするタイミングとしては、間違っていません。

でも、ルーティンで吸痰を行っている人はいないでしょうか?体位交換をするついでに痰を引いておく。

これもある意味間違ってはいないのですが、盲目に「体位交換+吸痰」というのはケアとしては正しくありません。

だって、痰が溜まっていないかもしれないんですから。「体位ドレナージをしていて、肺の音を聞いた結果、痰が溜まっている」と判断できれば、体位交換前に吸痰するのは間違っていません。

ただ、「体位交換+吸引」が必ずセットだったり、2時間ごとに入院している患者さんを片っ端から痰を引いていくというのは間違いです。

なぜなら、そこにはアセスメントがないのですから。アセスメントがないケアは看護ではありません。

看護師が吸痰する時の3つの注意点

看護師が吸痰する時の3つの注意点

看護師が吸痰する時には、正しい手順に従って吸痰をする必要がありますが、3つのことに注意して吸痰しなければいけません。

手早く行う

吸痰する時の注意点の1つ目は、手早く行うことです。

痰がなかなか取れないからといって、「あれ~?取れないなぁ。」とか「痰にヒットしないなぁ?」と言いながら、長々と吸痰するのは絶対にNGです。

吸引は患者さんにとって、苦痛以外の何物でもありませんん。口や鼻、気管に管を入れられて、しかも吸引圧をかけられているんですから。

患者さんの苦痛を最小限にするために、吸引は手早く行いましょう。

目安としては10秒以内です。10秒間吸痰しても、どうしても取り切れない時は、一度吸痰を中止して、患者さんの呼吸状態が落ち着いてから、再度トライするようにしましょう。

入れ過ぎ&吸引圧に注意

吸痰をする時の注意点の2つ目は、吸引チューブの入れ過ぎに注意することです。

吸引チューブを入れ過ぎると、粘膜を傷つけて出血を起こす可能性がありますし、患者さん本人の苦痛が強くなります。

また、口腔内吸引では嘔吐反射を刺激して、嘔吐を誘発することもあります。

痰の吸引をしていて、患者さんが嘔吐したなんて、患者さんの苦痛も大きいですが、看護師にとってもある意味悲劇です。

吸引の時に嘔吐されたら、おそらく吐瀉物が看護師にかかりますから。

口腔内の吸痰は10~12センチ、鼻腔内は15~20センチ、経口挿管・鼻腔挿管は挿管の長さ+2~3センチ、気管切開の場合は12~15センチが目安になります。

また、吸引圧にも気を付けてください。吸引圧が高すぎると、低酸素や肺胞虚脱を引き起こしますので、吸引圧は150mmHg以下(20kPa)に設定してください。

吸引圧が強いと、硬めの痰でも簡単に取れるので、つい吸引圧を高めに設定してしまいますが、患者さんが苦しいだけですので、吸引圧は必ず守りましょう。

どうしても硬くて痰が取れない場合は、体位ドレナージをしたり、医師にネブライザーや去痰薬の処方を相談してみてください。

感染予防に注意

吸痰時は感染予防にも注意が必要です。気管まで吸引チューブを入れる場合、吸引チューブに雑菌がついていたら、そこから感染が広がって、肺炎を起こす可能性があります。

そうすると、吸痰のためのケアのせいで、さらに痰が多くなり、肺炎を起こしてしまうということになります。

気管吸引は閉鎖式の吸引チューブを使っているところも多いですが、閉鎖式を使っていない場合は、清潔操作を心がけて感染予防に努めましょう。

看護師が吸痰する時の観察ポイント

看護師が吸痰する時の観察ポイント

看護師が吸痰する時には、ただ吸痰すれば良いというわけではありません。きちんと観察をしながら、吸痰する必要があります。

呼吸音をチェック

まずは、呼吸音をチェックしましょう。吸引前と吸引後では、肺の音が変わったかどうか、副雑音は軽減されたかなどを聴診する必要があります。

痰が貯留していないのに、吸痰をしても意味がありませんから、必ず吸引前には呼吸音をチェックしましょう。

また、吸引が終わった後も、ケアの効果を確認するために、聴診を行ってください。

本人の呼吸苦は改善したか

次に、患者さん本人の呼吸苦は改善したかどうかもチェックすべきポイントです。

意識のある患者さんには、吸引したことで呼吸苦は改善したか、痰がらみは取れたのかを確認してください。

患者さん本人からの訴えは、排痰に関する看護計画を立てる上で、最も大切な情報になります。

SpO2は改善したか

吸痰をする時は、SpO2の変化にも気をつけましょう。できれば、モニターをつけながら吸痰したいですね。

吸引時間が長すぎれば、SpO2が一時的に低下しますので、あなた自身への注意喚起にもなります。

また、吸引したことでSpO2が上昇すれば、効果的な吸痰ができたということになりますよね。

痰の性状はどうか

吸引する時には、痰の性状も確認しておきたいポイントです。痰の色は透明か白色か、淡黄色か、黄色か、血性か。また、痰の性状は水様性か粘稠性か、粘稠性でもどのくらいの硬さなのか。

前日と比べて変化はあるのかなどを観察して看護記録に残しておきましょう。

まとめ

まとめ

看護師が吸痰する時の注意点と観察ポイントをまとめました。

吸引は基礎的な看護技術ですが、奥が深いものです。患者さんの苦痛を最小限にしながら、効果的に吸痰するには、高いスキルが必要になります。

ついつい長々と時間をかけたり、吸引圧を高めにしたりして吸引してしまいますが、患者さんに苦痛を与えるだけではなく、患者さんが危険になることもありますので、注意点はきちんと守って吸痰するようにしてくださいね。

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この記事を書いた人

看護師 rina

  • 取得資格:看護師、保健師
  • 出身:茨城県
  • 年齢:34歳
  • 看護師経験:大学病院、一般病院、介護老人保健施設、巡回健診、イベントナース
  • 経験がある診療科:救命救急センター、一般内科

看護大学を卒業後、都内の大学病院で5年間勤務。その後は、一般病院の療養型病院で2年間勤務しました。大学病院に勤務している時には、バイトで介護施設などでの勤務経験もあります。1児の母となった現在は、看護師ライターとして看護師の皆さんが、自分に合った働き方ができるように、転職やライフスタイルのアドバイスに関する記事を執筆しています。

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