看護師がバイタルチェックをする時の手順やポイント、注意点のまとめ

看護師がバイタルチェックをする時には、どんな手順で行い、どんなことに注意すると良いのでしょうか?

看護師がバイタルチェックをする時には、どんな手順で行い、どんなことに注意すると良いのでしょうか?

バイタルチェックにイマイチ自信を持てない看護師さんは、これを読んでバイタルチェックを再確認しておきましょう。

看護師がバイタルチェックをする意味は何?

看護師がバイタルチェックをする意味は何?

看護師がバイタルチェックをする意味って何でしょうか?そもそもバイタルチェックをする時には、何を測るのでしょう?

バイタルチェックは、バイタルサインを測ることですね。バイタルサインとは、「生命兆候」のことです。具体的には、体温・血圧・脈拍・呼吸の4つが基本のバイタルサインになります。

病棟だと、これにSoP2(経皮的動脈血酸素飽和度)と意識レベルが加わると思います。

これらの体温・血圧・脈拍・呼吸・SpO2・意識レベルの6項目を計測することで、患者さんの身体的な状態を総合的に知ることができるのです。

また、定期的にバイタルチェックをすることで、患者さんの状態の変化を的確に把握することができ、その変化を注意深く観察することで、異常を早期発見することができ、急変を未然に防ぐことも可能なのです。

看護師がバイタルチェックをする手順

看護師がバイタルチェックをする手順

看護師がバイタルチェックをする手順は何でしょうか?バイタルチェックをする時の基本的な手順を見ていきましょう。

必要物品を用意する

バイタルチェックをする時には、まずは必要物品を用意しましょう。バイタルチェックは、体温・血圧・脈拍・呼吸・SpO2・意識レベルを測るのでしたね。

ということは、必要物品は次のものになります。

・体温計
・血圧計
・聴診器
・SpO2モニター
・時計
・記録用紙とペン
・アルコール綿

患者さんによって、何を測定するかは変わってきますので、これを基本として、必要に応じてそのほかの物品を用意してください。

患者さんに説明する

バイタルチェックをする時は、患者さんにきちんと「今から体温や血圧を測りますね」とバイタルチェックをすることを説明してください。

緊張していたり、焦っている時は、思わず何の説明もせずに、バイタルチェックをしてしまうことがあります。

あなたは「今からバイタルチェックをする」ということがわかっていますが、患者さんは今から何をされるのか分かりませんよね。

それなのに、自分は分かっているからと患者さんに何も説明せずに、いきなり血圧を測り始めてしまったら、患者さんはビックリしますし、何より患者さんに失礼ですよね。

ですから、バイタルチェックをする時は、必ずまずは患者さんにバイタルチェックをすることを説明して、了解をもらうようにしてください。

環境を整える

バイタルチェックをする時は、正確に測定するため、また患者さんのプライバシーを守るために、環境を整える必要があります。

必要であれば、仰臥位にするなどベッドや患者さんの体位を調整しましょう。また、体温・血圧・脈拍・呼吸・SpO2・意識レベル以外に、腹部の触診をしたり、呼吸音を聴診する時は、他の患者さんから見られないようにカーテンを閉めるようにしてください。

実際に測定し、記録をする

環境が整ったら、実際にバイタルチェックをしましょう。バイタルチェックをする時は、正しく正確に測定しなけばいけません。

バイタルチェックをしたら、忘れないうちに記録をしておきましょう。

環境整備をして退室

バイタルチェックが終わったら、患者さんに測定が終わったことを告げて、ベッドや体位などをもとの状態に戻し、カーテンを開けて退室します。

使い終わった物品は元の場所へ

体温計や血圧計は、使い終わったら元の場所へ戻しましょう。忙しいと、ついつい物品をナースステーションの机の上に適当に置いたままにしてしまいますが、そうすると、次に使う人の迷惑になります。

そのため、使い終わった体温計や血圧計は、必ず元の場所に戻してください。これで、バイタルチェックの手順は、一通り終了です。

看護師がバイタルチェックするポイント

看護師がバイタルチェックするポイント

看護師がバイタルチェックをする時のポイントを確認しておきましょう。

バイタルサインは、ただ測れば良いというものではありません。正確に測らないと、バイタルチェックをする意味がありません。

体温測定

体温測定をする時は、オペ後の超重症患者さんや脳低温療法をやっているような患者さんでない限り、基本的に腋窩で測ります。体温計は腋窩の中央部に当たるようにはさみましょう。

汗をかいている時は、汗を拭いてから測りましょう。また、クーリングをしている時は、クーリングをしていない方で測ってください。

もし、両腋窩をクーリングしている時は、クーリングを外して少し時間を空けてから測ると良いでしょう。

血圧測定

血圧測定の基本は、血圧を測る部位を心臓と同じ高さにすることです。

そのため、血圧測定をする時は仰臥位になってもらってから測るか、座って腕を机などに置いてもらってから測るようにしましょう。

また、マンシェットを巻く時は、袖は肘の上までまくり上げてもらって、服の上からではなく直接皮膚の上に巻いてください。

服の上から巻く看護師や医師もいますが、コロトコフ音(聴診器を当ててトクン、トクンと聞こえる音)がよく聞こえませんし、正確に測ることができません。

また、自動血圧計の場合でも、エラーになってしまうことが多く、再計測をしなければいけないことがあります。

そのため、最初から手間を惜しまずに、袖をまくってもらってから測るようにしてください。

脈拍測定

脈拍測定は、心電図モニターが付いている患者さんは、モニターを見ればOKですが、モニターが付いていない人は、橈骨動脈で測ります。

1分間の脈拍数を計測しますが、この時には数を数えるだけでなく、リズムは一定か、脈が飛ぶことはないかも確認しながら測りましょう。

呼吸測定

呼吸測定はも1分間の呼吸数を測ります。呼吸測定のポイントは、患者さんに「呼吸回数を測りますね」と宣言しないことです。

「呼吸回数を測る」と告げると、患者さんはたとえ息苦しくても、呼吸を整えてゆっくり呼吸しようとします。

そうすると、正確な呼吸回数を測ることができません。そのため、呼吸回数を測ることは告げずに、脈拍を測りながら呼吸回数を一緒に測ったり、バイタルサインを測る前の環境調整をしている時に、さりげなく観察して呼吸回数を測ると良いでしょう。

努力呼吸の有無や呼吸様式、チアノーゼの有無も確認してください。

SpO2測定

SpO2を測定する時は、基本的に手の指先にSpO2モニターを挟んで計測します。基本的に親指から小指までどの指でも良いのですが、できれば親指は避けたほうが良いでしょう。

親指の爪は厚みがあるので、正確に測れないことがあります。

また、指を選ぶ時は、爪白癬などで爪が白く濁っていないか、マニキュアをしていないかなどを確認して、健康的で血色のよい爪の指を選ぶようにしましょう。

意識レベルのチェック

意識レベルのチェックは、その病院・病棟がJCS(ジャパンコーマスケール)かGCS(グラスゴーコーマスケール)か、どちらを使っているかによって、見るべきポイントが変わってきます。

看護師としては、JCSもGCSもどちらも暗記しておいて、使いこなせるようにしておくと安心です。

看護師がバイタルチェックをする時の注意点

看護師がバイタルチェックをする時の注意点

看護師がバイタルチェックをする時の注意点を5つ説明していきます。

正常範囲を知っておく

バイタルチェックの注意点の1つ目は、正常範囲を知っておくことです。体温・血圧・脈拍・呼吸・SpO2の正常範囲は、暗記していますか?

<成人のバイタルサインの正常範囲>
・体温(腋窩)=36~37℃
・血圧=収縮期血圧110~130mmHg、拡張期血圧60~80mmHg
・脈拍=60~80回/分
・呼吸数=16~18回/分
・SpO2=96%以上

バイタルサインを測って、すぐにそれが正常か異常かを見分けられるようにしておきましょう。

その患者さんの状態に照らし合わせて考える

バイタルサインを測って、正常範囲外だった場合、「異常値=即報告」というわけではありません。

まずは、その患者さんのドクターコール条件から逸脱しているかどうかを確認しましょう。患者さんの疾患・病態によっては、必ず正常範囲でないといけないというわけではないのです。

例えば、脳梗塞後の患者さん。脳梗塞後は、脳の血流を維持するために、血圧は高めにコントロールします。その患者さんの状態によりますが、収縮期血圧を140~150mmHg程度に保つことが多いんです。

脳梗塞後の患者さんを受け持って、血圧が146/90だったから、即ドクターコールをしたら、医師からも先輩看護師からも怒られるでしょう。

また、発達段階によって、正常範囲も違いますね。そのため、発達段階別の正常範囲も知っておく必要があります。

バイタルチェックをしたら、その患者さんの状態に合わせて考えましょう。新人看護師さんは、とりあえずはその患者さんのドクターコール条件に照らし合わせればOKです。

自分なりにアセスメントをする

バイタルチェックをしたら、自分なりにアセスメントをしましょう。

バイタルチェックをしたら、それで終わりというわけではありません。

バイタルサインを測るだけなら、看護師免許を持っていなくてもできます。バイタルチェックの結果から、今、患者さんはどういう状態なのかをアセスメントする癖をつけておきましょう。

そうすることで、患者さんの異常の早期発見につながりますし、あなたの看護師としての成長にもつながります。

発熱しているなら、何が原因で発熱しているのか、どこかに感染源があるのか。血圧が高いなら、バイタルチェックの直前まで散歩などに行っていなかったか、どこか痛いところはあるのか、処方薬はきちんと服用しているか等ですね。

患者さんの主観も聞いておく

バイタルチェックをした時は、患者さんの主観も聞いておきましょう。

例えば、呼吸が速かったら、息苦しさはないか、いつ頃から息苦しいのか、他に何か自覚症状はないか等です。

少しでも異常があったら、自分から報告してくれる患者さんもいますが、自分からは何も言わない患者さん、我慢してしまう、遠慮してしまう患者さんも多いのです。

そのため、必ずバイタルチェックをした時は、患者さんの主観を聞いておきましょう。バイタルチェックで異常があった時はもちろんですが、異常がなくて正常範囲の時も聞いておきましょうね。

要領をまとめて手短に報告する

バイタルチェックをして、ドクターコール条件に引っかかったり、正常範囲内でも今までとは大きな変化があった場合には、リーダーの看護師や医師に報告します。

その時は、要領をまとめて手短に報告しましょう。ただ、「数値が異常です」というだけではいけません。

異常なら、他のバイタルはどうか、患者さんの自覚症状はあるのか、他の所見はどうか等も必ず報告しましょう。

また、あなたのアセスメントも付け加えて報告すると良いですよ。報告って、とても難しいですよね。

ダラダラ長く報告すると怒られるし、「血圧が高くて異常です」と報告しただけでも「ほかの所見は?アセスメントは?」と怒られる。

最初は怒られても仕方がありません。少しずつ「何をどう報告すべきか」が怒られていくうちに分かってきます。

怒られたら、「あ、こんな風に報告すれば良かったんだ」ということがわかってくると思うので、次はその経験を活かして報告するようにしましょう。

まとめ

まとめ

看護師がバイタルチェックをする時の手順やポイント、注意点をまとめましたがいかがでしたか?

バイタルチェックは看護師の基本中の基本であり、患者さんの状態を客観的に、また正確に把握できる重要な情報ですから、正確に測れるようにしておきましょう。

また、バイタルチェックはただ測るだけではなく、そこからのアセスメントが大切です。アセスメントができて、一人前の看護師になれるのです。

バイタルチェックをしたら、きちんとアセスメントができるように、少しずつ勉強していきましょうね!

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この記事を書いた人

看護師 rina

  • 取得資格:看護師、保健師
  • 出身:茨城県
  • 年齢:34歳
  • 看護師経験:大学病院、一般病院、介護老人保健施設、巡回健診、イベントナース
  • 経験がある診療科:救命救急センター、一般内科

看護大学を卒業後、都内の大学病院で5年間勤務。その後は、一般病院の療養型病院で2年間勤務しました。大学病院に勤務している時には、バイトで介護施設などでの勤務経験もあります。1児の母となった現在は、看護師ライターとして看護師の皆さんが、自分に合った働き方ができるように、転職やライフスタイルのアドバイスに関する記事を執筆しています。

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